私がゲルニカを見たのは、卒業旅行でスペインに行ったとき。

マドリーは寒かった。

バルセローナに二週間滞在していた私は、こんなに気候が違うのかと思いビックリもした。

あの時は、個人としての預金が人生で一番多かったのかもしれないな。(大学時代、旅行のため、小金を貯めていたので)

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バブルでお金も稼げたが、靴やバッグ、服が大量に散らかって、ある日、靴は、一日に１つしか履けないと気付いて、それからは、お金を貯める事にした。

そうして、ガウディ建築を見るという目的のため、スペインを旅行地に定め、一年間、大学でスペイン語も専攻して、せっせと勉強した。

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今もあるのかもしれないが、どこぞの機関で、国際学生証というのをゲットすると、世界中の美術館が無料になるという情報を得て、どこだったかなー。都心に出かけて、手続きをしたりもした。

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目的も特には無い旅だったが、美術館が好きだったので、美術館巡りをしよう。というような、ぼんやりとした目的だったと思う。

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とりあえず、目的のために一年間以上準備をして、お金を貯めたという人生の思い出が存在することだけは事実である。

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ピカソの別館、ゲルニカのある部屋には、ゲルニカを作るための素描も沢山展示されていて興味深かかった。

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最初は彩色されていたが、その後、白・黒・グレーという、モノクロームの表現に変更され、作品は、僅か１か月で完成された。

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スゴイ絵だよねー。

絵の持つ、画題、意味、後世へのメッセージ、絵の内容、表現力の自由さ。

そういう色々な点が、他に類を見ないほど優れているため、やっぱ、ピカソは天才なんだろう。

という結論になる。

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絵を見慣れていない人には、この絵を理解することは出来ない。

沢山の絵を見て、絵を見ながら、色々なことを考えて、そういう時間を１７年ぐらい続ければ、解る人も出るかもしれない。

解りたいというだけであれば、色々な書物を読んで、集中して情報を集めるということもできる。

でも、やはり、自分も戦争体験を経なければ、真の理解というのには及ばないのだろうと思う。

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平和ボケした人たちは、戦争の悲惨さを情報として処理しているだけで、別に、体験や感情を理解できるわけじゃないからね。

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そういう意味でも、深い作品だなと思わされる。