しゃぼんだま あおいそら 
(ブログ by 芸術家 おじゃら りんご)

◆ 5624 ★ セックス依存症"の怖さ ◆

2021.11.7.

転載記事

(元の記事)

「仕事やお金を失ってもやめられない」性欲の強さと関係なく発症する"セックス依存症"の怖さ
「危険な性行為」は破綻するまで続く

(部分転載です)

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2018年、WHO(世界保健機関)が定めたさまざまな精神疾患の分類であるICD(国際疾病分類)が約30年ぶりに改訂されたのですが、そのICD-11(第11回改訂版)ではいわゆるセックス依存症を「強迫的性行動症(Compulsive sexual behaviour disorder)」という精神疾患であると認定したのです。

翻訳されて日本で適用されるにはまだ少し時間がかかりそうですが、それによって新たに「強迫的性行動症」という病名が加わることになります。

強迫的性行動症の診断基準には、次のような6つの項目があります。

(1)強烈かつ反復的な性的衝動または渇望の抑制の失敗
(2)反復的な性行動が生活の中心となり、他の関心、活動、責任がおろそかになる
(3)性行動の反復を減らす努力がたびたび失敗に終わっている
(4)望ましくない結果が生じているにもかかわらず、またそこから満足が得られていないにもかかわらず、性行動を継続している
(5)この状態が、少なくとも6カ月以上の期間にわたって継続している
(6)重大な苦悩、および個人、家族、社会、教育、職業、および他の重要な領域での機能に重大な問題が生じている

過剰なセックス、マスターベーション、ポルノ視聴、性風俗店の利用など、日常生活に大きな支障が出てもその行為をやめられない人は、この強迫的性行動症に該当すると考えられています。

しかし現時点では、WHOは強迫的性行動症そのものを「依存症」というカテゴリーに分類していません。いまだ研究の歴史が浅く、データ不足や議論が尽くされていないのが現状です。

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「性欲が強いから発症する」というのは間違い
性依存症は、犯罪性のあるものとないもの、「非合法タイプ」と「合法タイプ」に分けられます。

犯罪性のある「非合法タイプ」はさらに痴漢や小児性愛障害(ペドフィリア)、強制性交などの「接触型」と、盗撮やのぞき、露出など、直接他人には触れない「非接触型」に分類されます。

犯罪性のない「合法タイプ」には、不倫や風俗通いがやめられない、自慰行為がやめられない、サイバーセックス(インターネットを介して性的興奮を得る行為)に耽?する、服装倒錯(下着窃盗などを伴わないもの)など、倫理的には問題があるとしても犯罪性のない行為が挙げられます。セックス依存症は、基本的にこの犯罪にならない合法タイプの性依存症を指します。

本書では、セックス依存症を広義での「性依存症」の一部と捉えて解説していきます。

セックス依存症と聞くと、どんなときでもセックスのことを考えていて、セックスをしたくてたまらない、性欲が人一倍強い人がなる病気……そんなイメージを抱く人も多いかもしれません。

しかし、実はセックス依存症の本質は「性欲の問題」ではありません。実際はもっと複雑で、さまざまな複合的要因が絡み合った問題なのです。

 

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どれだけ傷ついてもセックスをやめられない
なによりセックス依存症は、さまざまな損失を繰り返してもなお、この行為がやめられなくなります。

スキャンダルによって仕事や家庭、世間体や信頼関係を失う「社会的損失」や、不特定多数との性行為による性感染症やHIVのリスク、女性ならば望まない妊娠や人工妊娠中絶などの「身体的損失」があります。また、風俗通いがやめられず借金を重ねてしまうような「経済的損失」も考えられるでしょう。

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社会生活を送る上で多くの損失が発生しているのに、脳の報酬系と呼ばれる神経回路に機能不全が生じると、「やめたいと思っているのにやめられない」状態に陥ります。そこではアルコールや薬物など、物質依存と似たメカニズムが働いているといわれていますが、まだ科学的には明らかになっていません。

また、近年の京都大学の研究グループの報告では、行為・プロセス依存の背景にこの報酬系が形成する「条件付け」が関係しており、それを抑制する前頭前皮質の活動が弱まっているせいで行動の制御ができなくなるという仮説が発表されました。

この仮説の研究結果から、行為・プロセス依存では前頭前皮質の活動に依存する確率判断の障害が関連しており、社会的リスクの高い問題行動がどのような結果につながるかを認識できず、その結果、行動の抑制ができなくなると考えられると結論づけられました。

さらに、数々の損失と苦痛に加えて、強迫性や衝動性も依存症の大きな特徴です。「セックスをしないと落ち着かない」「一度自慰をしたいと思うと、せずにはいられない」など、自分の中で「スイッチ」が入ったら、その行為を達成しない限り落ち着かなくて仕方ないという状態です。

これだけでも、世間一般の人が抱く「セックス依存症」のイメージと実態には、かなりの乖離があることがわかります。

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