おまけのコップを集めてゐる
インドカフェ-1
朝、パソコンをしながら、インスタントコーヒーを飲む。
バリに来た当初は、世界でお馴染みの『ネスカフェ』を飲んでいた。
文明人は、テレビコマーシャルに弱いのだ。
日本でも、あれほどテレビCMを流すネスカフェが、
広告費の安いインドネシアで、広告を流さないはずがない。
『バリコピ』と並んで、『ネスカフェ』などというメニューがある
ワルンもあるほど、ネスカフェというのは、インドネシアにも浸透しているのである。
しかしある時、品切れだったため、『トラビカ』コーヒーを試すことになる。
『ネスカフェ』よりは旨かった。
世界で販売している商品だからといって、旨いとは限らない。
ネスカフェよ。
コマーシャルばかりでなく、味の方も頑張ったらどうなんだ?
そういえば、日本でも、ネスカフェって、飲んでなかったよーな気がするわ。
当然に、次からは、『トラビカ』を愛飲する事になる。
しかし、インドネシアという国では、自国生産している『トラビカ』でさえも品切れになってしまうのだった。
長期に入荷が無かったので、アタシはまた、別のコーヒーを試さなければならなくなった。
唯一店頭に残っているのは、【何があっても飲みたくない】と思っていた、怪しいコーヒー、『インドカフェ。』
『売れ残り品かぁ。しょーがないなぁ。これ買ってみるか。』
とりあえず、一番小さい容器に入っているのゲット。
おおっ。この容器、使い終わるとコップとして使えるようだ。
さすが物不足のインドネシア。
貧乏なイブイブの心をそそるコップ攻撃である。
しかも、ラベルを送るとプレゼントがもらえるなどという、ケチ臭いプレゼントではなく、
購入者全員が貰える『全プレ』だ。
ガラスの下の方には、ちょっと凝った模様が入っていて、光に当たると美しい。
インドカフェめ、考えたぜ。
このコップ、酒を『冷』で頂くのに丁度いいサイズなのよね。
ああ、でもバリには、酒が無いのよね。
誰か、酒持ってきてくれないかしらね?
お礼に、このコップ、一個あげるからさ。
え?要らないっすか?ごもっともっす。
ああ、酒は、純米酒の辛口にしてくださいね。
吟醸じゃなくてもいいっす。
他の酒は飲まないもんですから。
できれば一升瓶で。
え?ムリっすか?そりゃ、失礼しました。
結局アタシは、次のトラビカが入荷するまでに、このコップを三個も集めてしまったのだった。
貧乏って嫌だわぁ。