「おじゃら画廊」のホームページ 第一章・画廊/カフェ スタートまでの記録

■■■ 017 ★ 元純喫茶勤務、Aさんとの話 ■■■

2007.3.22

元、純喫茶チェーン店勤務のAさんとの話。

A「カフェがメインなのか、画廊がメインなのか?」

まずその質問。

オジャラ「北千住では、絵を買う人もいませんし、画廊だと誰も入ってこれませんよね。本音としては画廊でも、表向きはカフェって感じにしないとならんのですよ。」

A「確かに、画廊って入りづらいですよね。ちょっと絵を見たいなと思っても、怖くて入れない」

オジャラ「そうなんですよね。誰も入ってこれないのであれば、存在しないのと同じですからね。

逆に、表向きはカフェって感じにしておけば、コーヒーを飲むという目的で、中に入ってきますしね、ついでに絵も見ますよ。目的としては、それでいいんじゃないかと思っているんです」

A「(コーヒーの)値段はどうしますかね?」

オジャラ「まあ、安いと人は来るでしょうけど儲かりませんよね。忙しいけどうまみがない。高いと、今度は来る人が少なくなっちゃいますからね。

出窓を作って、テイクアウトは安く設定して、中は、400円前後ってところで折り合おうと思っています。

でもまあ、最初から400円だと高い感じもしますからね、オープンから3ヶ月ぐらいは、オープン価格とかいう理由で300円に設定して、コーヒーの旨さを体感してほしいなと思います」

A「禁煙にするか、喫煙にするのかというのもありますけど」

オジャラ「そうなんですよね。個人的には、禁煙にしたいんですよね。絵が汚れちゃうし」

A「そうですよ。作品を置くのであれば、禁煙という方向でもいいと思いますよ。そういうところもありますしね。

絵がまっ黄色になっちゃったら、価値も下がっちゃいますしね。禁煙なら禁煙にするほうが、お客様も入るかどうかの判断しやすいですよ。」

A「近所にあるあそこのコーヒー店はどんな感じですか?」

オジャラ「ああ、あそこはコーヒー安いですけどね、常連さんが、タバコプカプカしながら、長時間粘っているという感じに見えますね。あれだと、回転率からも、単価からも、席数からも儲からないでしょうね。まあ、豆を売る店ですからね、そちらで何とかなっているのかもしれませんが。」

A「まあ、画廊がメインで、コーヒーがついでなら、コーヒーメーカーなどを導入して、それで入れるようにすればいいんじゃないですかね?」

オジャラ「ロイヤルホストにあるような、ボタンを押すとコーヒーが挽かれて、一杯だけ入れてくれるような機械ですよね。あれ、一台入れて、セルフにしようかなと思っているんですよね。その分、安く販売できますからね。ただ、お店で働く人が、皿洗いや、機械の面倒だけだと、つまらないでしょうね。

物理的には、最も合理的で、アタシ的にはオッケーですけどね、お客様にしたら、どうなんでしょうね?」

A「値段次第でしょう。美味しければ、来ると思いますよ。機械で入れているコーヒーでも、豆が自家焙煎とか、水にこだわるなどという物理的な情報で、少し高く設定することもできると思いますよ。」

オジャラ「そうですよね。あまり欲張らないで、誰でもがボタン一つで操作できるような状態で回せると(運営が)楽でいいんですよね。」

A「カフェをやりたいんだか、やりたくないんだか、解らないよなあ。笑。」

オジャラ「まあ、別に、画廊もカフェもやりたいわけではないんですよね。でもまあ、場所がいいし、作品をどうやったら沢山の人に見てもらえるのかというのを考えると、この案が、最も現実的だなと思うんですよ。

画廊としてスタートして、人を置いたとすると、画廊の収入は全部人件費になっちゃいますしね。

留守番の人なんて、どうせ何もやることなくて、一日おわってしまいますからね。しかも、客ゼロって日だってあるんですよ。

そんな話なら、カフェとして、ささやかに収益を上げながら、お店をやってみたい方の夢も実現できて、絵も展示でき、人も集まってくるというのは、悪くない案だと思うんですよ。

アタシも、店を開けてくれる人がいれば、カギの心配もしなくていいし、絵もアトリエで描く事が出来ますからね。」

A「椅子とかテーブルとかは、どうしたいんですかね?」

オジャラ「アタシも、よく、カフェに絵を展示させてもらっているという展覧会にも行くんですよね。ご案内がきますからね。そこで一番アタマにくるのが、壁面に椅子があって、絵が良く見えないことですよね。」

A「まあ、普通、壁面は長いすになってますからね」

オジャラ「ですから、画廊メインという話であれば、机は、2人用の小さい四角いのを5個とか6個とか、中央に集約して、離しても、くっつけても使えるように配置して、壁面からは離れた形にしたいんです。

そうすると、席の数が減っちゃいますけどね。」

A「そうなりますね。」

オジャラ「そうすると、お店を運営する人が、ハッピーじゃないですよね。席数が物理的に少ないワケですからね。」

A「うーむ。」

オジャラ「喫茶店併設の展示スペースでもう一つアタマに来るのが、コーヒーを飲んでいってくれなどと書いてあることがある時です。

喫茶店の人にしてみれば、集客のために壁面をアーティストに無料で貸し出しているという事もありますからね。でも、こちらにしてみれば、(電車賃や忙しい時間を割いて)絵を見に行ったのにも関わらず、さらに飲みたくもない、(たいして旨くもない)コーヒーを飲まされるというのは、全くアタマにきますよね。

アタシは、どちらかというとビール派で、皆で展覧会に行くときには、コーヒー飲んだりはしないで、蕎麦屋とかラーメン屋でビール飲んじゃいますからね。絵を見に来た人は、コーヒー飲まなくてもいいようにしたいです。」

A(笑)「いやあ、自分は利用したくないのに、画廊カフェをやろうなんて、全く変な発想ですね」

オジャラ「でも、物理的な問題をクリアできれば、悪くない話だと思うんですよね。

自分がお店に張り付いて、画廊業専業になったとしたって、千住じゃ誰も絵を買ったりはしませんけどね。

区内に一個も画廊が無いんだし、絵を地元で発表したいという作家さんは、実は沢山いるんですよ。

銀座までは行くのが面倒だけど、千住までなら、行ってもいいとかね。ここは、駅から至近ですしね。私には、地元で絵を描く知人が沢山いるんですよ。」

A「なるほどね」

オジャラ「ですから、あくまでも、壁面を中心に設計しようと思います。あと、カフェ以外の話(ランチとか、お菓子とか)は、なるべく、お店ではしないように、シンプルにスタートしようと思います。

それだと、ホント儲からないんですけどね。

やりたいという人がいたら、ビスケットぐらい焼いてもいいかなと思います。

あとは、パン屋さん(ふらんす屋さん)が近くにあるんで、お願いして、昼時などに、いくつか販売したりしてもいいかなと。」

A「そういう話なら、メインは画廊ってことなんですから、あまり欲張らないで、始めは、コーヒーだけでスタートしたらどうですかね。あとの話は、スタートして、何ヶ月か経ってから考えればいいかなと思います。出窓があれば、席数少なくても、結構売れると思いますよ。通る人にも解りやすいし。」

オジャラ「なるほど。本当にそうですね。」

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