「おじゃら画廊」のホームページ 第一章・画廊スタートまでの記録

■■■ 005 ★ 二階、四畳半・畳室のデザイン ■■■

茶室にできるかというスタディ

細かいことはあまり気にならない。

利休茶室のレプリカを作って、人を集めようかとも考えたけど、4畳半が2畳になってしまうのは、意味がない。

茶室の空間というのは、和の美+機能美が融合し、生活の中に生きてこそ意味がある。

最低必要なのは床の間。

入り口の位置は替えることが出来ないので、そのことを考えれば、左奥がもっとも好ましい。

一畳分の床でもいいが、それだと、圧迫感があるので、床は60センチ程にして、残りの30センチには板を貼って平場の利用面積を増やす。

床柱を一つつける。

アタシには、俳句の知人も多くいるため、芭蕉風の趣向の茶会もできるように、床の間の奥の空間も生かすことにする。

水屋として使うかどうか、最後まで迷ったが、茶会など、そうそう開かれるとも思えない。

大切なのは、水が汲めて、茶器を洗ったりできるという場所が二階にあるかどうかである。

一階も、どうやってレンタルするのか未知だしねえ。

できれば、二階単体でイベントの後片付けまで終了したい。押入れの下はトイレなので、そこから水を二階に上げることはそんなに難しくないし、金もそんなにかからないと思う。

茶室のような水屋はムリでも、安価な大きめのシンクを購入すれば、茶室の機能は驚くほど向上する。

二階の窓には、障子を取り付けて、襖には、アタシの絵を描こうかなと。いやあ、もう少し上手くなってから。笑。

茶室というのは、全く自由な空間である。

空間美をどう表現するのか?

それが日本の美意識というものであり、所有者の美意識と等しい。

ネットで何百万円もかけて作らせた茶室がお手本ということでもない。

質素ななかに、機能性と、基本的な形(水屋・床)を用意しておけば、あとは、使う人が、自由に茶の湯を楽しむことができるとアタシは信じている。

別に、茶に入れ込んでいるということではない。

ただ、「一期一会」

この日、一度だけしか会わないかもしれない、茶の湯に集った皆様に、精一杯のおもてなしをする。

それが茶会だという話をテレビで見たことがある。

「精一杯のおもてなし」というのが、キーワードなのだが、別に、ムリをしろという話ではない。

アタシは、アタシにできる精一杯のことをしようとしているだけだし、もし、この空間を楽しんでくださる方が1人でもいらっしゃるなら、作るべきなのである。

質素なお部屋は、知人が宿泊したりもするかもしれない。

もしくは、外国のお友達を泊めたりするかもしれない。

そういうときに、日本の空間の美しさというのを、是非楽しんで欲しい。そのために、床の間を作ろう。

それだけの話である。

茶の湯が司る「一期一会、精一杯のおもてなし。」

このキーワードは、長い間、アタシの心につっかえていた。

それでも、人が訪ねてくれるというのは素晴らしいことで、年を取ると、そういう人も多くないって話なんだと思う。

珍しいお菓子やら、貴重なお茶でもてなすから、人が来るのかなあ。

否、本質はそんな話ではなかったと思うのよ。

にじり口にしたって、「どんな人間も、(位に関係なく)平等だ」ということを知らしめるための趣向なのだとか。

権威社会に生きていた、傲慢な支配者に、そのことを知らしめるというためのにじり口。

アタシは、それはそれで、正しいと思うの。

だから、ドアも少し改良して、必要ないかもしれないけど、にじり口みたいなムードがでるといいなって思った。

そういう話なの。

この図を持ちこみ、大工さんに相談。

まあ、そういう話なわけ。

押入れの奥側に作るシンクは、実は、反対側の部屋からも使えるようにしようかと思っている。

小さいドアをつければ、問題なく両方から使える、コンパクトな構造。

狭いってスゴイわぁ。

画廊では絵は描かないかもしれないけど、大きい絵をどうしても作らなければならないかもしれない。

アタシの場合、床に置いて絵を描くから、どうしても、ある程度のスペースが必要で、(今は外で描いてるけど)50号がやっとなんだよね。

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