■■ 024 ★ 作家さん支援策 ■■

2008.3.9

ギャラリーとして、もう一つやりたいことがありました。

それは、作家さんの支援となる活動を行うことです。

それじゃ、支援って一体何なんだろう。

という問いかけから始まり、できることを少しずつはじめることにしました。

例えば、展覧会のポストカードに、作家さんの作品を使わせていただくだけでも、作家さんの宣伝になります。

皆さんニコニコです。

それだけでも、一つの支援なのだと気づきました。

私の作品そのものは、私の展覧会のときに作るポストカードで十分なわけで、それ以外の画廊の企画展のときには、常連作家さんの作品を使わせて頂く事に決めました。

版画芸術に広告を出しているので、そのときには、版画家作家さんの作品を使わせていただきます。

そういう、ひとつひとつが、動き始めてきたなという気持ちです。

また、日本イラストレーター協会に所属している私は、会員さんの作品ファイルをギャラリーに置くようにしました。

作家さんの中には、ポストカードをお送り下さる方もいて、ポストカードのコーナーも作ることにしました。

ポストカードそのものは、数を数えたり、清算などの手間を考えると収益につながりにくいので、気持ち的には、10枚セットなどを販売してゆく形にシフトしてゆきたいです。

それでも、無料ポストカードということで、皆さんホントウに(展示している作品よりもずっと)真剣に作品を見てくださいます。

タダのポストカードでも、並べば戦い合いなのだと思わされました。

絵で生きるというのは、本当に大変なことなのです。

この夏からは、日本イラストレーター協会の公募展、

『インターナショナル・イラストレーション・コンペティション』

の受け取り窓口となり、審査後、入選作品の展示も行うことになりました。

ささやかながら、公募展への応募のモチベーションはアップしてくることと思います。

また、優秀作品については、画廊賞を出すことにしました。

ささやかな賞ではありますが、作家さんの展示のチャンスを増やすことは、作家さんにとってデメリットがないからです。

もう一つの支援策として、個人的な雑誌を発行することに決めました。

先日、ロートレック展を見に行ったときのことです。

時代背景が、リトグラフの印刷が一般的だった時代ということもあります。

会場には、リト刷りの、個人的な雑誌というのが展示されていました。

歌手の戯曲や、紹介文などが書かれたその雑誌は、ロートレックが表紙を描いていたのです。

全部で六冊発行された、ささやかな雑誌でありましたが、100年経過したあとなのに、全部揃って美術館に展示されていることに驚かされました。

図録については、前々から気になっていました。収集家がどうやって作品の購入決断をするのかというのに、大きく関わっているということです。

あんなに私的な雑誌を個人が発行したというのにも驚きますが、それを大切に持ち続けている人がいるということにも感激しました。

最近知り合った、コレクターのKのマスターも、刷り物系のコレクターさんで、昔の木版画で作られた雑誌や、古いポスターなんかをよく見せてくださいます。

私は、理解しました。

美術館の展覧会というのは、図録という刷り物になった瞬間に、永遠の命が吹き込まれるのです。

画廊の展覧会情報は、ポストカードでは不足なので、チラシや、捨てられにくい、新聞というスタイルで、何かを作らなければと思っていた矢先のことです。

私は、その日のうちに、個人的な雑誌を発行し、その中で作家さんを紹介してゆくことに決めました。

私は、創作の傍ら、収集活動もしています。

低予算ではありますが、現代系の作品も買うようになってきました。

それは、私が現代作品を作るのと同じぐらいに必然的な話だと思います。

雑誌では、そういった、現代作家さんも紹介できます。記事にするという理由でインタビューをしたりもできます。

なによりも、展示という、テンポラリーな情報ではなく、その作品に命を吹き込むことができるのであれば、今やるべきなのです。

地元の作家さん紹介、面白い作品を作る作家さんの紹介、お友達のコーナー、作品の技法や作品の鑑賞のポイントなど、これから創刊するのだから、書く事はいくらでもある。笑。

強いて言えば、印刷費をどう捻出するのかという一点。

頑張って、作品を売らないとなあ。

ということで、アタシのHPを全部読んだ上に、楽しみにしているという人は、何か買うように。サラサラとした素描、お安く出しています。

頑張って、力を上げてゆきたいので、どうか、ご協力お願いします。

というように、営業活動も少し混ぜておきます。

画廊業って奥深いわぁ。


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