■■ 004 ★ どんな展覧会で、どんな絵が売れているのか? ■■

2007.4.21

アタシの知人の展覧会で、物凄い人の入った展覧会というのがありましたね。

展覧会場で「緊縛ドローイングライブ」というのをやるんですよね。

着物を着た、縛られたギャルが出てきて、モデルをしてくれるんですけどね。

あれは、また見てみたい。

エロエロのオリジナルTシャツとかトレーナーなんかも、結構売れてました。

(女の子が首吊ってぶらさがっている絵でしたけど)

彼は毎年作っているんですけどね、制作費も結構かさんでいるので売れてもトントンとかちょっと赤字なのだそうです。

でもまあ、ファンの人は毎年買っているみたいっすね。

Tシャツとかは、グッズとしてあるといいかなあと思います。

画廊企画でもない限り、あまり作品が売れているってことはありませんね。

あるとすれば、趣味の人とか、画壇なんかに入っている画家志望の人のグループ展なんかで、2-3万円程度の作品というのは、義理でお友達が買ってくれるということはあるみたい。

小さくて安い絵というのだけは全部売れてるってことはよくあります。

逆に、大きいけど高い絵っていうのは、一枚も売れてないですね。

嫌まあ、絵によると思いますけどね。

貸し画廊に20万も支払っていたら、その分が絵に上乗せされちゃいますからねえ。

小さい絵の単価が15万円とかついていると、義理で買ってあげたという域でもありません。

なかなか、その辺の価格設定が難しいですね。

大切なことは、『展覧会を開く』ことをきっかけに、価格の相場などを学ぶということでしょう。

そういえば、作品が完売したという展覧会のお礼状をもらったことがありました。

彼は見知らぬ人で、アタシの知る限り最安値でした。

アクリル画の作品で、サムホール(ポストカード2枚ぐらいの大きさ)を3000円で売ってました。

大きいのでも10万円とかそのぐらい。

あまりの安さに気絶しそうになっちゃいました。

いい絵もありましたけどね、アタシは買いませんでした。

でも、それぐらいなら、一枚買ってもいいかなという作品のレベルの高さと、安さ。

これは、見知らぬ人であっても、心が動きますね。

でも、これは、安すぎますよね。

沢山作品が作れる人であれば、安くても全部現金化したいっすよね。

その方が、絵の為なんです。

自分で持っていて火事になったりしたら、全部消失してしまいますけど、分散していれば、何枚かは残せますからね。

趣味とか、駆け出しの若い方のグループ展なんかでいいなと思う作品があります。

「この作品いくら?」と聞くと、「販売していない」とか、「値段が決まっていない」ということがしょっちゅうです。

折角こっちは買う気なのに、向こうが売る気がないというのにも驚きましたね。

まあ、展覧会にはイロイロな目的があっていいと思います。

趣味の展覧会で、作品が発表できればいいとかね、

グループ展に誘われたから、昔描いた作品で売る気がないのをとりあえず出したとかね、

趣味だから売りたくないとか、

そういうことだと思いますけどね。

アタシ的には、非売なら非売品、売る気なら、値段ぐらい決めておけ。

という気分になることは何度かありました。

ですから、これから展覧会をする人は、

●売るのか売らないのかをハッキリさせておく

●売るつもりであれば、値段をつけておく。

という作業をお忘れなく。

ポストカードとか、A4ぐらいの小さい作品(インクジェットなどでも構わない)というのも、会場で販売するといいかもしれません。

100円とか1000円ぐらいなら、記念に買ってもいいかなということはあるんです。

(アタシは、インクジェットは一生買わないと思いますけど)

まあ、手作りの版画で2000円とかいうのは、心が動くこと多いです。

作家さんの頑張りが伝わってきます。

でも、いらない作品は買いませんからね、心を動かされた作品は、『イイ作品』でもあるってことですね。

露天なんかでも、小さい作品を売っている人がいますよね。

この前は、原宿の駅前で、黒人さんが、小さいアート作品を販売していました。

0号(ポストカードよりちょっと大きい)ぐらいのアクリル画が2000円だというのです。

紙粘土で作った黒人のオブジェの作品もありました。アタシは美少女のコレクターなんで、コレクションに追加しようと思ってゲットしました。(知人から1000円かりちゃいました。)

アートの値段について考えさせられます。

自分で印刷したインクジェットのアート作品を、上野の美術館の前なんかで販売している人も沢山いるんですよね。

一枚A4サイズで1000円、ポストカードで150円ぐらいの価格帯です。

その前後の人は、結構売っていてビックリしましたね。笑。

アタシも、やろうかなあ。

アートのイベントでは、似顔絵が大人気。

大体、一枚1000円とか、2000円ぐらいで、もう大行列っす。

なかなか、自分の描いた絵は売れないですけどね、自分の顔を描いてくれるのなら欲しいとか、そういう感じみたいっす。

作品を2000円で売れって書いているんじゃないんですよ。

自分でも、世の中の作品が、どんな場所で、いくらぐらいで販売されているのか?

売れているのか売れていないのかを研究しろと言っているんです。

絵を描く人の多くは、絵は(自分でも描けるので)買わないという人が多いですけどね、一枚買うと、学べることは物凄い多いと思います。

絵の値段は、高くなくちゃダメだと信じている人もいるみたいです。

正確に、アートのマーケットの構造を勉強したほうがいいと思います。

『絵だから、どんな品でも高くてもいい』

では無いのです。

美術品の値段は、”1”か”0”かハッキリしているものなのです。

ちゃんと価値を見極められる人が、価値を認めたもの以外は、全部ゼロなんです。

まだ、企画画廊からデビューできていないアナタの絵など、全部価値ゼロなんです。それは、アタシの絵もそうです。

それでも、一生懸命にやっているから応援したいっていう人は、必ず出てきます。

そういう人が、買える値段だから、義理で買ってあげる。だから、頑張ってね。

そういう理由で、作品が売れることはあるんです。

そういうお心遣いに感謝して、絵の具をまた買い、もう一枚を描く。

昨日より、もっと良い絵になるに違いないと信じて、又一枚を描く。

それが画業だとアタシは思っています。


Established 1998 Rica's Bar WEB SITE & Since 2003 Atelier Ojara.
Copyright (C) All Rights Reserved by Rica Ojara.