古い漆器の補修/リメイク カシューを使おう

008 ★ 文箱

     *****【時代 朱塗鎌倉彫 小引き出し箱】文箱*****

大胆な花図の味わいのある鎌倉彫の小引き出しです。

多少の擦れ、剥がれ等いたみはございますが、目だったいたみは無く、

時代相応に良い状態です。

サイズ:22センチx30.5センチx高さ11センチ

1800円で落札。

送料1050円で、2850円。

ま、この彫り物がビミョーだけど、素地としては悪くないと思う。

時代を感じさせる、ヨイ品だと思う。

お店のアクセサリーコーナーとかにもいいと思う。

この、丸い看板の横に並んでいる品が、このタンスを塗りなおし、乾燥させているところ。

今思えば、この頃は金があった。

画廊を作るなどという話の前であり、アタシは、カシュー塗りに燃えていた。

3000円近く原材料費がかかったとなると、今となっては、お高かったなと思う。

カシュー塗→うるしの話を読む→カシュー塗り→漆の話を読む

を繰り返していて、今では、素地の良さや、これがホンモノの漆かどうかも見分けられるようになってきた。

ホンモノの漆でも、ハケ゛が出ているものは、素地が悪く、下地がきちんとしていない品というのも解ってきた。

お高い漆の品というのは、はげたりしないし、光沢も失われない。

まあ、そういう逸品というのは、世の中にはそう多くなく、中古品でも古美術としてお高く売買されるということのよう。

どちらにしたって、この、素人が彫ったような木彫のタンスについて、アタシは、どういう方向で進めるのかを考えなければならなかった。

この赤や、内側まで黒く塗られた色彩は悪くない。

ハケ゛た部分がなくなり、内側の黒塗りされたところに出ている、サビとか汚れなんかもなくなると、すごくよくなると思う。

これは、もしかしたら本漆で塗られているかもなあ。

この素地に、カシューを上塗りするという非道をお許し下さい。

と思いながら、タンスを塗りなおしてゆく。

表面は、このままではどうしようもないので、朱塗りしたあと金箔もどきを貼り付けて、透明カシューで上塗りをする。

下色が赤だったということもあり、カシューの赤も鮮やかに出てくる。

箔は、まだ失敗することもあるけど、初回の品よりもぐっと上手く晴れるようになってきた。

タンスというのは、内側、横、裏、外と塗る場所が多数あり、数回に分けて塗らなくてはならないので、なかなか完成しない。

それでも、もうすぐ仕上がるという感じ。

仕上がってどーするんだろう。笑。

誰か買ってくれ。

完成はこんな感じ。

驚きの立体感。笑。

人の彫刻作品だけどさ。

厚化粧とはよく言ったものだわ。たはは。

タンスの内側にも絵を描く。

左側が上、右側が下の段。

どちらも天使の絵を描画。

描画した上にクリアーで更に塗装し、剥げを極力防ぐように作る。

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