古い漆器の補修/リメイク カシューを使おう

005 ★ ここまでの反省

まだ、試行錯誤の段階ではある。

誰か教えてくれるということでもないので、失敗は仕方が無い。

この作品は、カシューを薄めないで厚塗りしたという失敗が。

赤を塗り、金箔を貼る。

それだって厚塗りだったのに、ネオクリアーをその上から厚塗りしたために、中がブヨブヨで、乾くのに時間がかかってしまう。

アナタは、このシンナー臭にアタマが痛くなるかもしれない。

もしくは、ラリってしまうかもしれない。

そういう臭いである。

画家の能力として、鼻が悪いというのは必須かなあ。笑。

アタシは、クサイとは思いながらも、あまり気にならないんだよね。

教訓としては、薄く塗り重ね、何度も乾燥させる。

乾燥は、24時間から48時間程度、しっかりとしてから、次を塗る。

とまあ、そういうことを付け加えたいと思う。

表向き、一時間ぐらいで乾燥するけどね。

もっとシッカリと乾燥すべし。

という話。

「うるしの話」という本は、いつも手元に置いて、パラパラと眺めている。

本漆は、透明であれば、チューブの品でも長期保存が可能らしい。

大切なのは、湿度。

一定範囲内の湿度でしか乾燥しないのだけれども、逆に、その湿度にしてあげればイイという話。

漆と、人口漆の違いは、その定着だと、この本には書かれている。

漆は、欠けた部分が欠落したりはしないのだそうだ。

昔の器は、黒を何度も塗り重ね、その上に朱を塗っている。

長い間使い込んでいると、下の黒が出てきて、器が独特の味になる。

そういう解説である。

であるからして、「漆塗り」などと言われている作品であっても、器の一部の塗料が完全に欠落している品は、粗悪品ということらしい。

なるほどねえ。

木への漆の定着というのは、物凄いということのよう。

であるからして、材料が悪かったり、塗料がニセだったりするのを見分けるのは、塗料の欠落具合ってことらしい。

なるほどぉ。

漆塗りとか書いてあっても、それはウソって話みたいね。

もしくは、粗悪な漆に、ウレタンとか、アルコールみたいなものを混ぜているということみたい。

早く仕上がるからね。

パっと見は解らないの。

3年も4年もかけて、1個の棗を作っても仕方ないでしょう。

そういう話も、この中には含まれている。

ケヤキっす。

アタシは、ギャラリーの看板にする板を注文。

左は送料込みで1万円ぐらい。

下のは、送料込みで9千円ぐらい。

一日考えたけど、自分で探しに行ったりするのは面倒だったし、この木の造形は、女体のようで、とても気に入ったので、試してみよう。

というそんな感じ。

この大きさじゃ、ハンズから持って帰るのも嫌だし、こんなに厚い木は見たことも無い。

材木屋さんは、いいホームページだったと思う。

木が種類ごとに分けられていて、よく作ってあったし、問合せをしたら、すぐに、詳細の画像やサイズを送ってくださった。

田舎のサイトなのに、頑張っているなと思わされた。

材木屋さんは、発送しましたという電話をわざわざしてくださって、そのときに、看板の磨き方とかを伺う。

何か塗装をするのかと聞かれたので、透明カシューで塗装をする予定だと話すと、「カシューはオッケーです。木目がキレイに出ますよ」

と教えてくださった。(実は、このあと、ハンズのお兄さんにダメ出しされ、カシューは、日光に弱いので、外置きには向かないということが判明し、ニスなどに変更することに決定)

木の看板と一言で言うけど、実は、物凄く薄汚れている看板を沢山見ている。

やはり、コーティングは大切ってことで、材木屋さんも、その辺が心配だったんだと思う。

よく乾いたいい木だと思う。(写真で見た感じよ。たはは。)

この板は、最初は天使の看板にしようと思っていたんだけど、大きすぎるので、テーブル兼、作品を置く台にしようかという計画に変更。

ヒビが入っているので、その部分に沿って3枚に切り取る。

そんでもって、穴は木材用のパテで埋めて、カシューで朱塗りしようかなと。

テーブルなんで、造形も大事だけど、コップが倒れたりしないほうが大事なのよ。笑。

河井寛次郎の記念館なんかは、自分で作った家具がいっぱい置いてあって、なんか憧れるんだよね。

暫くは、そういう世界に没頭できそう。笑。

看板に関しては、下塗りだけはチューブ式の漆を使ってもいいかなあという気もしている。

その方が、木が長持ちするからね。

上に乗せる色とかは、カシューでも十分って気はするんだけどね、下地が漆だと、きっと、木の傷み方が、もっとゆっくりになるはずなの。

木製の看板を作ろうと思っている人は、木の上に、なんらかのコーティングをオススメ。

木材用のスティンなんかでもいいけど、木目を引きたてたいのであれば、カシューも捨てがたいと思う。

材木屋さんは、裏にも表にも、前面に塗りコーティングするようにアドヴァイスしてくださいました。ありがとうございました。

木彫の手順としては、この段階で、墨などでアタリをつける。

凸凹の、一番高い所を決めて、少しずつ深い部分を掘り進めて行く。

最後にサンダーとか、サンドペーパーで磨く。

木は、必ず表面を外側にする。

そうしないと、長い間に木が反ってきてしまい、必ず問題が起きる。

ということみたい。

アタシは裏でもいいと思っていたけど、障子用の格子の作り方を見て、表を使おうという話を学ぶ。

それにしても、こんなに堅い木、彫れるんだろうか?

前から欲しいと思っていた電動彫刻刀を買う日は近い。

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