古い漆器の補修/リメイク カシューを使おう

003 ★ 昔の薬箱

薬箱

▲時代:大正

▲寸法:幅約21cm×奥行き約23.5cm×高さ約13cm

一部割れたりしていたので、610円で落札。

どなたか、競った方がいたけど、アタシの勝ちだったみたいです。

それにしたって、誰か欲しかったのかなあ。

とりあえず、風呂でゴシゴシから始めます。

ヨイ子の皆さんは、この貼り物をキレイにはがしましょう。

アタシは面倒なので、この上からカシューを塗りました。

細かいことはあまり気にならない性格っす。

内側は朱塗り、淵は朱の上にゴールド

外は引き出しなんで塗りません。

面は、一旦赤を塗り、黒を上塗りします。

内側の絵は、ミロ風にしたかったんですけど、ハッキり失敗っす。

まあ、裁縫箱の底なんて、一生見ることありませんからね。

失敗してしまつたものは仕方ありません。

次失敗しないように、慎重になればいい。

そういう話っす。

取っては、やっぱりはずすのが難しかったので、そのままカシューで朱塗り。

面は、赤→黒→金文字→クリアー

という順で塗り重ねます。

利用している間に、クリアーを塗っておくだけで、金文字のハガレが少ないですし、痛んできたところに赤い色が出てきて、物凄く味がでてきます。

外側は、黒カシューを薄めすぎたのか、既にひび割れてしまいました。 (追記:どうやら、下塗り用の漆、カシューフェーサーという品だったことが、ひび割れの原因のようです。

下塗りしない方は、いきなり仕上げようの黒を塗りましょう。ひび割れないと思います。)

木があまり乾燥していなかったのかもしれません。(風呂でジャブジャブ洗ったからっす。)

桐の箱だったんで、洗ったら水分含んだところが反ってきたりしてましたしね。

あまり材料としてよろしくなかったってことだと思います。

次回からは、漆塗りの品物を素材に利用しようと思います。

もしくは、なんらかの塗料が塗ってあって、古いなりに、水につけても変形しないような品が好ましいってことでしょう。

ご参考になればと思います。

アタシは、当然にこれは味として、作品に仕上げます。

先日あいだみつを美術館に行ったばかりで、「自分の言葉で書を書くっていうのはいいなあ」などと思っていたということもあり、お気に入りの俳句を書き入れることにしました。

「ピカソも山頭火もアタシも裸足」 オジャラ 句

サインは、いつものRを利用。

カエルの絵も入れました。カワイイぜ。

この俳句は、アタシの最初の俳句集「アトリエにて」に収録されている作品で、バリ島時代に詠まれたモノです。

バリって、常夏っすからね。いつも裸足なんっすよ。笑。

ピカソも、パンツ一丁でアトリエで絵を描いてましたしね、山頭火も、雨降るふるさとを裸足で歩いてましたから。

創作って、そういうことだよなあ。

そういう気持ちで詠みました。

どういうことか解らない?

別にアナタに解っていただく必要はありません。

ちと、黒カシューが薄まりすぎで、グレーっすからね、最後に透明を上からかけてます。

引き出しを収納すると、面の周辺が汚いので、金か、朱でもう一度塗って完成になると思います。

ご参考までに、廃材の板に、白ペンキを塗った木片があったので、その上に漆を塗ってみましたが、まあ、こんな感じ。

漆の縮み具合と、木の乾燥具合で、漆がひび割れるってことで、ご参考になればと思います。

柔らかい木には向かないってことなんだと思います。

あとは、この上から、ヒビが隠れるように厚塗りするってことっすかね。

あまりオススメしませんけどね。

アナタの作品ですから自由にされるといいと思います。

アタシは、こういう作品も作っていきますよ。笑。

今まで見たことないっすからね。作家としてはオイシイっす。

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