古い漆器の補修/リメイク カシューを使おう

カシューを使って、漆器や木製家具を修理してみたい。

そんなアナタにこっそりと紹介します。

まあ、自己責任でやってくださいね。

くれぐれも、高い漆器なんかを自分で修理しようなんて考えてはいけません。

アタシの場合、ヤフオクで、落札価格2000円までと決めています。

破損している古物は500円ぐらいから落札できます。

それ以上の品物を、自分で修理したって、失敗したら損するだけですぜ。

もしくは、家にある古い家具、捨てられていた廃材を仕立て直して使えるようにしたい。

あくまでも、そういう方がお読み下さい。

もしくは、職人さんで、自分の道具に縄なんかを巻いていて、劣化にお困りの方、

ぜひ、木綿ヒモの仕上げに、カシューをひと塗りしてみてください。

基本的な知識があれば、創作の幅がぐっと広がって、捨てられてしまう品が生き返ります。

001 ★ 基本的な知識/準備する道具

まず、カシューを買いましょう。

http://www.ohhashi.net/shop/casu/cas1.html

東急ハンズのペンキコーナーの片隅にいらっしゃいます。

基本的にオススメするのは、

●黒

●小豆色(→アタシはこれを使っていますが、好みで朱とか、赤もあります)

●カシュー薄め液

●カシュー用筆(もしくは和筆/柔らかい筆)

●ボロ布

●ジャムなどの空き瓶(カシュー薄め液を入れて、筆洗いに使う)

●マイナスドライバ(缶をこじ開けるのに必要)

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本格的にやりたい人は、以下もあると、より完成度がアップ

●ガラス板のような、カシューを練るためのツルツルした品物。

 (平な皿でもいい。)

●カシューを練り上げる竹べら。

 飯のしゃもじのような品ではなく、先端が平らなもの

●蒔絵用の金粉(アタシは、ホンモノに近い質感が得られるという、ニセ金粉@プラモデル用を利用)

●金箔(アタシは、合成金箔100枚1980円を利用)

●ペインティングナイフ

●ピンセット

●竹筒(ビニールパイプでもいい)/直径1センチ程度、あとはお好みで

●下塗り用のパテとして、「下地2号」(穴や割れ目を補修。一度塗ると、カシューの定着がよくなる)

●エナメル絵の具の下塗りとして、「カシューフェーさー」もあると良い。

木にカシユーをいきなり塗ると、絵の具を大量に使ってしまうが、これを塗ると、定着もよくなるし、ムラ無く、キレイに仕上げることが出来る。

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仕上げ用として

●カシュー塗料、ネオクリアー(ちょっと黄色い透明のカシュー)

●筆

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そんなところかなあ。

あれば、また、書き足しておきます。

何に塗るのか、塗るモノを準備します。

アタシは、カラーインクの道具を入れる道具箱、

裁縫箱用の箱、

小物入れとして、小さい弁当箱を用意しました。

堅い、完全に乾燥した木というのをオススメします。

うるしの話/松田権六。

岩波文庫

ゼッタイオススメ。

アタシも、この本に出会い、漆ファンになってしまう。

ひと塗りで500年の耐久性、

木は当たり前として、布、石、紐、皮などにも塗れる。

これだけ聞けば、使わない手はない。

しかも、「カシュー」=人口漆

なる便利な品もこの世に存在するわけで、アタシのノウミソのなかは、今は漆で占領されている。

少なくとも、仕立て直した古物を少し高値で売りたい人は、ゼッタイに読むべし。

ま、そんなところです。

塗る技術の話はさあ、個人差あると思う。

あまり、薄め液を混ぜすぎると、失敗するとかね。

後は、ご自分で試行錯誤してください。

基本的には、ペンキみたいに塗れます。

ガラスやビニールには定着しません。

粘度は、ペンキよりも高い感じです。

ですから、作品に筆跡が残らないように、超柔らかい、少しお高い筆を使うのをオススメします。

初心者には、細い線は作れません。

専用の細長い筆をお高いお店で買うか、自分で作るかして、工夫してみましょう。

この前、将棋の番組を見ましたけど、漆用の筆は市販のを加工して自分で作られていました。

ま、そういう話っす。

アタシは、猫のヒゲで作ってみようかと思ってます。

まさかいないと思いますけど、アタシがどんな品をどのように仕立て直したのかを読みたい方は、こちらへ。

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