Tenugui Gallery by Rica Ojara

18/Feb/2005

てぬぐいのための習作★021

流水紋長頸壷形土器(重文)

      

奈良県立橿原公苑考古博物館所蔵

弥生時代中期 高さ22.5センチ

奈良県磯城群田原本町唐古

文様は、七本の歯を持つ櫛状の道具で流水紋を描画。13段。

 

 

2/17、芹沢けい介先生の型染めの展覧会に行く。

型染めは、てぬぐいと同じように、渋柿を塗った和紙を切り取って型を作る。

芦沢の染物は、手彩であるが、てぬぐいは、これをまとめて染め上げる、注ぎ染めという技法を使う。

基本的には同じだが、線の太さが違うということである。

これを見ずには、次の作品を作れない。

アタシ的にはそういうムードであった。

ヨコハマまではるばると行った甲斐があったぜ。

女将さん、アタシも、なんとか、この仕事を引き受けることができそうです。

はぁ。

展覧会に行ってハッキリと解ったのは、下絵と型紙とは、全く違う作品になるということである。

筆ペンや、マジック、筆と墨などを利用して、何枚もの下絵を描いたが、どうしてもピンと来なかった。

何故来ないかは、型紙になったときのイメージが、下絵からは湧かなかったからである。

下絵は、左の白い部分を線で描くわけで、その時点から、コントラストが完成品と反転しているのである。

パソコンでそれとなく、ムードを出してみるが、やっぱり物足りない。

何が足りないのかといえば、下絵を型紙に切り出すときに出来る独特のフォルムである。

下絵の段階では、黒い紙に白い線で描くのでなければ、白い部分を残すという作業は物凄く時間がかかるのだ。

そんでもって、お菓子の包装紙(緑色)に、下絵を写し取って、カッターで切り出してみる。

おおっ。これなのよ。

   

ちょっと色がはみ出ているが、まあ、こんな感じ。

実際、型紙1個と、版の展開図があれば、職人さんは、これと似た感じで、染めにムリのない線の太さで、てぬぐい用の型紙が起こせると思う。

このパターンは、イマイチ単調なので、端にアクセントを入れたのも作ろうと思う。

実際の展開図の下絵はこんな感じ。

実物大で展開し、サインも入っている。

こちらは、色の指示書。

型紙、下絵と一緒に梱包されて、色などの感じを指示する。

といっても、実際の染物になると、色が広がり、少し薄い感じになると思う。

殿方向けのてぬぐいというのが、お店に不足しているというので、オシャレだけど、男性(ニッカボッカ系)様もオッと言わせる品にしたい。

女将さんの話では、なんでも、奈良国立博物館にショップができることになり、博物館のお客様に、てぬぐいを見ていただけるのだそうだ。

オジャラ、デビューもしていないうちから、国立博物館入りだぜ。

恐るべし強運。

あれだよなあ。将来は、ショーケースに、スポットライト当たるように、移動したいよなあ。

汗。