◆◆◆ 1679 ★ プリュス・ジ・アートフェア-3 ◆◆◆

おじゃらのグルメ放浪記はじまりました。

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)

2011.11.20.

石鍋さんは、彼女が応援しているという、新鋭の作家さんの話をしてくださった。

彼は昔、ドイツに住んでいて、作品を作っていたのだけれど、帰国したあと、暫く、日本では作品を作らなかったのだという。

そんでもって、イロイロ聞くと、アートに対する土壌が違うのだということらしい。

どう違うのかといえば、前衛芸術の世界では、ヨーロッパで一位になれば、それは、世界のマーケットが受け入れてくれるパイになるのだけれども、日本で一位になっても、その、世界のマーケットには入れないのだと。

なるほどね。

たとえば、カルティエ財団の公募に出品して、賞などを取るとか、目だった作品を作れば、世界中の有名ギャラリーが買いに来る。

けど、日本で、前衛的な公募の賞を取ったからといって、世界の収集家が買いに来るわけではない。

そういうことになる。

マーケットが2つある。

正確には、日本には、前衛芸術のマーケットは、皆無っていうのがアタシの個人的な意見。

でもまあ、作品がよければ、光は必ず当たる。

そこだけは確信がある。

それは、沢山見て歩いて築いた、個人的な確信だ。良い作品には、必ず光が当たる。

売れるということとは違うけど、それは、作家にも問題がある場合も多い。

そういう、アートマネジメント的な話ができる人もいなければ、アートマネジメントを学べる学校もない。

そういうことになる。司会のギャラリストの方が、日本の美術学校は、なぜ、作品の価格のつけかたなんかを教えないのかなと、思っているんですけどね、先生も、作品をたいして売ったことがないから、解らないというのがホントウのところだろうと語られていた。

アタシも、それは真と思う。

アートの価格は時間給ではない。

こちらは、この前落札した小唄のレコード画像です。

知人が、「値段は高いほうが、みんな、良い絵だと思って買ってくれる」

と話してくれたことがあった。

そういう人は、アートフェアを一度見るといいと思う。

銀座の若手作家さんが、いくらで絵を売っているのかも、見るといいと思う。

地方では、高く売れることがあるかもしれない。でも、それは、絵がいい場合に限る。

しかも、買う人が素人と決まっている。

画業というのは、収集家と名乗るグループ群に絵を買ってもらうということである。

絵が良いから、アナタのことは全く知らないけど応援します。

お金を出して、作品を買います。

それが、絵を売るという商売を指すのだ。

まあ、地方にいると、結構大きな美術商でもニセがあることもあるみたいだし、

その辺は、日本のアート業界の「負の遺産」。

日本のマーケットが世界のマーケットに入れないのは、ズサンな管理や、悪意のある業者による、作品の捏造などが一般的にあり、リスクが高すぎるから、世界の場所には入れてもらえない。

ってこともあるんじゃないかと、本音のところは思っている。

世界かぁ。

今度の図録は、英語と日本語併記版にしよう。

最近、作品は増えてきているし、ピクチャーレールもついたし、現代美術館の準備としては、あとは、作品の解説をつけたり、ポートフォリオ的なものを作るだけである。

これがね、なかなか時間が取れないんだよね。

震災後に書いている、300枚近くある素描も、スキャンしないとな。

はぁ。

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