◆◆◆ 1653 ★ 保田晴彦・諏訪敦 ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)

2011.9.25

テレビ番組消化ちう。

今日は、彫刻家の保田春彦さん、細密画の諏訪敦さんの番組。

金属を使って、前衛的な彫刻を作られていた保田さん、奥様を亡くされ、外国で裸婦を2000枚以上も描く。

当初の目標は1000枚だったが、あっという間に2000枚ということのよう。

毎日、デッサン会は開かれるらしく、質感溢れる女性が次々と来るような話しをされていた。

日本の女性は、たとえば、あるべき皺が無くて、つまらないのだという。

まあ、確かに、体が華奢で、どのモデルさんも、キレイなんだけど、特徴はないかな。

まあ、描いていると、そのうちに、このオッパイは、前にも描いたことがあるって思い出したりするんだけどね。

最近描いてないけどな。

バリにいたときには、描き放題だったからね。

日本は、裸婦を描くのに金がかかりすぎる。

奥さんはイタリア人で、敬虔なカトリック。ステンドグラスのような作品(正確には、ガラスに色をつけて、焼き付けるという技法だと思う)

とか、マリア像など、いくつもの、キリスト様をたたえるモチーフの作品が紹介された。

ご本人も脳卒中となり、左手が動かない状態での創作である。

あれだけ創作意欲があれば、治る日も来るだろう。

脳卒中で、半身不随のときには、神経の動きをコントロールする脳の経路が新しくできたときに、また、動くようになることもある。

アタシは、今まで動かなかった人が、ある日、動かせるようになっていたのを知り、本当に感動したものだ。

全員ということでもないけど、脳の働きをよくする会話などを続けると、劇的に脳が発達し、新しい経路ができることもあるというのは、ウソではない。

テレビで紹介される画家は、芸大の人ばかりだと内心思いながら、次の番組を見る。

諏訪さんも、昨日見た人と同じ、リアル系の作家さんである。

有名なので、当然に知っている。

確か、目黒区の美術館のエンピツ画の展覧会で、彼の絵を見たことがあるような記憶がある。

諏訪さんは、娘を亡くした両親に、娘の肖像画を描いてくれるように依頼され、その余りのセツセツとした訴えに、引き受けることにしたのだという。

なかなか感動的な内容だった。

出来上がりは、ホントウに生きているように描かれて、その技量の高さや、写真を写すということ以上の写実表現に、アタシはひれ伏した。

写実作品を作るのであれば、被写体以上のものを画面に入れられなければ、金を稼ぐことはできない。

アタシは、写実を否定しているということではない。

構想はオシオッサさん、作ったのはアタシ

野田弘志さんも、諏訪さんも写実一筋。

写実とは、被写体以上の本質を描き出すことである。

とテレビの人が言っていた。

アタシも、ホントウにそうだと思う。

日本イラストレーター協会には、写実の作家さんも多いんだけど、写真より良く描くのでなければ、イラストにする必要がないもんな。

写真を写しているという程度では、金など稼げない。

アタシは、おおいに心を動かされ、こういった、有名な作品を見たことがあるということも嬉しかった。

名前は知らなかったけど、作品のことは覚えている。

優れた作品というのは、そういうものなのである。

そのあと、国芳の浮世絵10選を見る。前にも見たような気がしてたけど、全く記憶にないんだよね。

はぁ。

もちろん、有名な作家さんだから、いくつかは見覚えがあるけどさ。

この番組は見たんだっけ?みたいなね。

浮世絵というのは、色数が限られているということもあり、イラストに近いと思うことは多い。

もし、浮世絵がイラストという位置づけだったとしたらどうか。

やはり、躍動感、絵の面白さというのは、イラストよりもずっと上だという作品も沢山見ている。

残されている絵というのは、持ち主に長いこと大切にされてきた作品ということに間違いがなく、浮世絵の場合、後世に、複製が作られ、数が残っているという、物理的な理由もあると思う。

江戸時代も末期となり、外国の銅版画集などを参考にしていたらしいから、外国の絵画から、今までの絵とは違うものを学ぶ眼差しも、持ち合わせていたと思う。

画業というのは、人から絵の描き方を習うことじゃない。

人の作品を見て、その人の気概を感じ取り、自分の絵に足りないものを考えることである。

今まで見たことのなかった外国の作品集というものを、きっと、何度も何度も眺め、濃淡や、構図、民族文化や、異国の植物。

そういったものを、自分の作品にも取り入れていったに違いないのである。

ぶっちゃけ、キリンや獅子なども、そういった部分が大きい。

もともと霊獣を作るという目的ではなく、外国から入ってきた絵や、動物の情報、(実物が直接輸入されたこともある)実際に見た人が、絵のうまい人に、口伝えに絵を作らせたら、違う動物が出来上がっていた。

みたいなところは、あると思う。

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