◆◆◆ 1621 ★ 薔薇を描く ◆◆◆

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インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)

2011.5.4

毎日通りのさつきが、モンスターテーブルというステーキバーに変わり、私は、大将に何かお祝いをすると申し出る。

そうして、お店で頂いた廃材などを利用して、トイレの紙のペーパーを収納する箱を作ることに決まる。

という事情から、アトリエに材料を取りに行き、ついでに、何がしかを描くことにする。

少なくとも、下塗りをしないと、次の絵が描けない。

アタシは、前に描きかけた絵などを取り出し、どうするかを考える。加筆を進めるのか、違う絵にするのかというところである。

このまえ10号の額を二枚拾ったんだけどな。あの絵はどうしたんだっけな。

というように、私の絵の下には、いまや、何が潜んでいるかもわからない。

右の作品は10号。

4月の30日とか、5月の1日に描いた作品。

絵を描くのは久しぶりだったよな。

もう二年ぐらい前に作り始めた天使や裸婦の小さな絵を見つめ、こんな小さいカンバスに、天使を描くのはよそうというキモチでイッパイになり、薔薇にする。

薔薇を描くのは久しぶりだよな。

良い薔薇は、すぐに手を離れてしまう。

安いからね。

最近、コンテンポラリーに傾倒しているので、薔薇を描こうというキモチにならなかったけど、薔薇は良く売れるし、どの人も、玄関に飾りたいと言って下さるので、画家としては、これほど幸せなことはない。

自分で保管していても、ホコリにまみれ、絵が積み重ねられ、痛んでしまうだけなのだ。

なるべく早く、良い買い手の方がみつかって、私の手を離れてくれるほうが、絵にとっても幸せということになる。

ケータイのカメラの調子が悪くて、こんな映像にしかならないが、新しいカメラで撮影すれば、オーラドーンと出ると思います。

そうして、しばらく、ギャラリーを休んで、ギャラリーで絵を描こうかと思っていたんだけどそれはやめにする。

理由は、量が多い上に、辺りが汚れるという一点。

来た人が、みんな絵の具つけて帰ってゆくので、それがホントウに困るのだ。

絵も痛むし、クリーニング代を払えるワケでもない。

作業場はあくまでも作業場。

展示は展示。

そういう話である。絵を描く

テーブルの上は、絵の具で散らかっていて、よくもまあ、こんなに汚い場所で絵を作れるなと、われながら驚いてしまう。

版画の道具や、前に描いた素描、額縁などで、足の踏み場もない。

天使や裸婦の上に描かれた油彩は、どの絵も安定してよく描けたと思う。

素描を作っていたからね。スっとした線の美しさが、そのまま油彩に出てきている。

ガラスペンでの習作の効果が出ているということになる。

ホントウは、仕上げるのは次にしようかと思ったんだけど、ここは一気に仕上げてしまわないと、作品への集中力というのが下がってしまう。

どの絵も皆同じ絵に見えて、それが情けない。

それでも、中川一政が、800枚の薔薇を描いたという話を見て、そうだよなと納得。

描くのであれば、いくらでも描ける。

そういうことになる。

四季を問わずに飾れる薔薇の絵は、他の花と比較しても、一年中楽しめる。

何よりも、モチーフとして、難しいということもある。

一番上の、三岸節子風よりは、ヨッポドアタシの薔薇であり、そのことだけが、自分の将来にたいし、かすかな可能性を感じさせてくれるのだ。

今日は、このあと、前に描いたテラコッタの花瓶にガーベラを活けた静物画の絵を加筆。

もう、何度か加筆しているのだが、絵が面白くない。

何なのかしらね。

上手くまとめようとしすぎているからだよね。自分で決めたフォルムを貫こうとして、自由度が下がっている。

ということに気づき、思い切って花を大きくしてみる。

うん、なんかいいかんじ。

これで完成にしてもいいような気もするが、花は、もう一度作り直して、完成度を上げたい。

この前、テレビで、ジミー大西さんが出ていて、

「最近、絵が売れなくて」

と話していた。

どの絵も上手くなりすぎてしまい、まとまってきたからかもしれない。

オカモトタロウが、ジミーちゃんの絵をテレビで見て、手紙を送っていたのにも驚いた。

「カンバスの中に絵を描こうとしている。絵ははみでていいんだ」

というような話が書かれていて、ジミーちゃんは、大切そうに、その手紙を披露してくれた。

ジミーちゃんは、「あのときの絵は、6点ぐらいやったけど、今は2点ぐらいやな。点数が下がってしまったな」

とぽつりとつぶやいた。

そう、アタシも、自分の絵にそう言いたいキモチでイッパイだったから、画家というのは、どんな人も、そういう時期があるのだと共感した。

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