◆◆◆ 1782 ★ と、ある男が訪ねてくる - 2 ◆◆◆

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)

2013.6.10.

T夫さんは、中央大学で、アタシが明治なので、御茶ノ水の話でも盛り上がる。

世代は違えども、青春時代を過ごした町への愛着というのは格別である。

話を聞いていると、新聞のエリア情報などには、よく目を通し、千住関連の記事はスクラップ。

アタシの、図録「ラ・オジャラ」を何度も眺めて、「また当分楽しめます」

などと話す。

T夫さんは、この3日ぐらいで、私のバリ島の絵日記を読破したらしい。

最低でも100ページはあるけどな。

あの作品は、アタシがWEBデビューした最初の作品。

今でもドル箱よぉ。(広告費の支払いはドル建てなので)

まだ、絵でお金を稼ごうなどと、ミジンも感じていなかった頃の作品で、本当に楽しく作っていたと思う。

今だって、本作りは楽しい。

それにしても、地獄にまた落ちた人が一人増えたわね。

私のWEBサイトは、日記だけでも1700話以上もあるので読んでも読んでも読み終わらず、地獄の苦しみになるのだという。

人呼んで「おじゃらの地獄」

そんで、次来るときには、「全部読みました」とか言うのかと思うと、それはそれで怖い。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

T夫「オジャラさんは、文才もありますよね。本などは出されないんですか?」

オジャラ「ああ、自分が出版社になって、電子出版を30冊ほど出してます。」

T夫「それは、販売されてるんですか?」

オジャラ「最初は販売してたんですけどね、良いコンテンツは盗まれちゃうんですよね。(俳句の本だったけど。汗)文筆家は本業じゃないし、イロイロ考えるのが面倒なんで、無料で配布しています。アタシは、絵で成功したいんで」

絵で成功した人の全員が、文も残している。

オジャラ「それに、文は、上手いといったって、雑なんですよねー。文筆家の文という程でもありませんよ。文人としてならね、アリってレベルで。それだって、これでも、読んでる人は沢山いるんですよ。」

T夫 ニヤニヤとしながら、同意顔。

オジャラ「それにしても、バリ島のサイトって、イッパイありませんでしたか?」

T夫「楽しく読まさせていただきましたよ。ガソリンの話とか。」

オジャラ「あはは、石油会社勤務でしたから。。。」

という会話が続く。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

T夫「でも、無料配布っていうのもね」

オジャラ「アタシは、文才より、画才が勝っているんです。

ゼッタイに、絵の方が上になる。」

というか、今でもそうなんだけど。

オジャラ「文を書き続けるっていうのはね、最初の何冊かはカンタンなんですけどね、何十冊となると、よほど才能がないとムリなんですよ。旅行に行くとか、外国に住むとかね、誰かに会い続けるとかそういうのがないとね、どうなるかっていうと、書けなくなるんです。

それは、どんな文筆家でもそうなんですよ。

そうすると、今度は、あちこちの寺を歩いたり、昔の史実なんかを調べ集めたり、犯罪者の履歴を調べたりとね、結構、ネタを集めるのに時間がかかるようになるんです。

自分がそうなることがわかっていますしね、アタシ、正確に再現できないんですよ。調べたこととか、間違えちゃうんですけど、ドヤ顔で、間違った内容を出しちゃうようなところがあってね。」

文人の楽しみのための文であれば苦情は来ないが、文筆家の文となれば、恥ずかしいだけである。

という理由から、文は楽しく書こうと決めた日があったということになる。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

T夫、アタシの図録を見て「ああ、これは、造形の作品ですね。宮田学長が褒めてくれたっていう」

(まちかど美術館の地図のコラムに書いたので)

オジャラ「ありがとうございます。造形は、まだ、作品の点数が少ないので、自分の作品という、カッコたるものが足りないんですよね。もう少し作り進めば、出てくると思うんですけどね。」

T夫「なかなかいいですねー」

オジャラ「いやあ、ホントにお恥ずかしいです。」

T夫「でも、褒められたんですよね」

オジャラ「楽しく作っているというのだけは、誰にも負けませんからね。それでも、誰でも褒めてくれるわけじゃありません。本当に嬉しかったです。」

というような会話が続いて、T夫さんは、また来ていいですかなどと聞き、私も、また、来てくださいと言い、帰る姿を見送るのであった。

久々に絵が売れて、それはそれで、人生の中で、一番嬉しい瞬間であり、そういう感覚は久しぶりだと思った。

またヨイ絵を描いて売らないと。

ワタリウム美術館3/23撮影のおじゃらの巨大ポートレート

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