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映画 ハーブ & ドロシー応援サイト 話題のアート感動映画を見に行こう!

インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)

2011.1.7. 更新

昨年、ハーブ & ドロシーという映画の試写会に当たったという人からお誘いを受け、横浜美術館まで行ってきた。

美術館で開かれる映画の試写会とはどのようなものなのか?

私は、ハーブ氏のことは知らなかった。

コンテンポラリーアートや、収集というものを全く知らない人でも、彼の人生や収集について受け入れられる、よくまとまった映画だったと思う。

映画が余りにも素晴らしかったので、あらすじや見所、収集やコンテンポラリーについて、コラムを書いているので、ご興味を抱かれた方は、そちらも是非見てください。

ハーブ & ドロシー応援サイト

コンテンポラリー作品を作るようになり、作風が一変したこともあり、まあ、中身が廃材ということもあり、売るのは難しい域になってしまい、そのことは、アタシの創作意欲を絶望的なものにしていた。

そういう、創作意欲が沸かない中でも、新作というのはいくつかはできてしまうのだが、思いの足らない作品を粗製乱造しても、お金が出て行くだけなので、昨今のアタシは、絵はどうならなければならないのかを、ずっと考えている最中である。

そんな折、この映画に出会い、私は、計り知れない勇気をいただいたということになり、そのことに感謝し、私にも何かできることがないかを考えた結果、応援サイトを作ることにした。

監督の佐々木メグミさんには、ご縁があり、2回も会うことになった。

試写会や、収集家の会などに足を運び、映画の告知や、劇場に足を運んでくださいと頼んで回る、その地道さにも心が動かされた。

映画の本編は、決してお金持ちではない二人(ハーブとドロシー)が、40年も収集を続けてきて、5000点ものコンテンポラリー作品を小さなアパートで持ち続けたことは、ホントウに驚いた。

しかも、その行く末が、アメリカのナショナルギャラリーに寄贈という大出世。

美術作品にとって、これほど名誉なことはない。

美術館に収蔵されるというのは、実は、物凄くハードルが高い場所にある。

収集者の意志、所有者(画家本人や遺族)の意志とは別に、収集作品を受け入れる準備委員会というのが、どの美術館にもある。

そうして、その美術品を受け入れるかどうかというのを審議し、最終的な決定がなされるのだという。

学芸員の好みというのもあると思うし、寄贈だから、お金がかからないとしたって、収納場所や、この先何百年も先まで保管にかかる維持費だってタダではないのだ。

そういう話から、アタシは、ローカルの美術館が、地元で結果を出した作家さんの作品を収集し、展示し、その素晴らしさを伝え続けるという機能は不可欠だと思っている。

地方の美術館の学芸員が、「ウチにもモナリザがあればな」

という話をしていたのを思い出す。

モナリザは、同郷にあったりもする。

有名絵画の研究をしてきた専門の方たちが、強い発言権を持つ美術館では、高いイタリアやスペインの絵画を、なけなしの予算をつぎ込んで集めたりしているところもあるけど、

実のところ、ローカルの美術館の役割というものは、ハッキリと存在していて、ローカルの美術館での展覧会などが話題になり、作品の素晴らしさが解れば、中央で収蔵という道筋も開かれるのである。

アタシのコレクションも増え続けているのだが、少し整理しないと、アトリエもギャラリーも、もう、倉庫がイッパイなのである。

アタシの作品の間にまぎれたりしているものもあって、一度、収集品だけ抜き出して、整理しておかないと、あとで見つからないってことになると思う。

額縁屋があったころには、収集作品には、いつも額をあつらえて、すぐに展示して楽しんだものだけれどもね。

ああ、あの人に、私の作品を持ってもらってヨカッタ。

そう言われるような収集家にならないとなあ。

ま、何億円の絵を買っても倉庫に放り込むだけで満足している収集家と比較すると、すぐに飾って皆で見るわけだから、アタシの方が、多少マシという気はする。

おじゃら画廊

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