◆◆◆ 1511 ★ アートフェアを襲撃  ◆◆◆

2010.4.3. 更新

画廊がお休みなので、久しぶりにいつものメンバーで、アートフェアを襲撃。

アタシは、桜色のキモノで張り切って出かける。

今年のは、おどろおどろしい系増量。

なんかね。

たしかに、インパクトはあるけど、飾ったりはしたくない。

というのが、メンバー共通の感想。

売れ具合は、まあまあ。

というか、前回がひどかった。

今年は、某新聞社が協賛し、タダ券を大量に配ったらしく、午後二時過ぎからは長蛇の列。

入場までに2-3時間かかるんじゃないかという混み具合。

中も、見たい絵に近寄れないブースもあった。

これぐらい人がくるのであれば、来年は出店してもいいよなあ。

今年は、参加費45万円にビビリ、しかも定員3名というお値段に、断念したんだよね。

もっとも、ウチでは、企画じゃないからね、出展の審査で落ちるかもしれないけどさ。

最初の頃に見た、造形作家さん。

なかなかの造形力だったが、品物が紙粘土だったので、芸大のテラコッタで塑像を作るという講座があるよって教えてあげた。

アタシは、親切なのだ。

彼女も喜んでいた。

「紙粘土は、耐久性が無いからね。これぐらい造形が作れれば、テラコッタなら、すぐに作れるようになると思う。

磁器はちょっと難しいかもね。

アタシも、それに参加して、造形の能力が一気にあがったのよ。頑張ってね、楽しみね。」

と話す。

彼女は、ネットで検索してみますって答えて、張り切っていた。

若い人はいいなあ。

印象的だったのは、小部屋の中を入ると、外からは見えない場所に、奈良さんの作品。

直径2メートルぐらいの大皿が立てかけて置いてある。

その中に、例の、目の釣りあがった女の子が描いてある。

見る人は、その中に一歩はいり、絵を取り囲む輪に気づき、今度は作品に気づく。

「ああ、奈良さん」

それから、

「いったいこの作品は幾らなんだろう」

とか、

「ひょっとしたら億越えかも」

というささやきが、あちらこちらから聞こえるのだ。

なるほどねぇ。

美術のマーケットというものは、値上がった品への賛美とねたみの混じった世界なのだということが、今日ハッキリと理解できた。

毎年足を運んでいる、アートフェアだけれども、本当に楽しみなのは、そういう、買う人が、買う気で絵を見ているまなざしなのだと思わされる。

一緒に行ったタマちゃんは、前のアートフェアのときにも、かなり心を動かしていた木彫の作品に、今年も、長いこと引き込まれていた。

でも、値段が60万円もしたため、今年も断念して、あきらめて、別な場所に流れることにしたようだった。

来年あたりは買うかもね。汗。

会場の1階には、

新鋭のギャラリーが展示している、小さいブースがあり、そこが4日で45万円なんだけど、そのブースで、外人さんが一人で留守番している、ポップな小さい作品を3000円で購入。

オジャラ「これは、どんな材料で描かれているの?」

オヤジ「オイルだよ」

オジャラ「作ってから何年ぐらい経ってる?」

オヤジ「(描いたのは)一年以上前だよ」

という会話(当然に英語ですのあとに、と

「I take this」といって金を払う。

オヤジは、ムキ身でアタシにそれを手持ちさせようとしたので、さすがに、包んでくれと頼むことにした。万引きと思われてはつまらない。

オヤジはプチプチでそれを包んでくれて、アタシは、とうとう、家に帰るまで、それを手に持って歩かなければならなかった。

おじゃら画廊

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