◆◆◆ 1486 ★ ドゥシャン カーライを見に行く  ◆◆◆

2010.1.24 更新

カーライを見に行ったのは、確か11日とかだったと思う。

3日ほど前に、ミクシの掲示板で情報を知り、板橋美術館、西高島平という未開の地に足を踏み入れる決意をする。

遠いぜ。

最終日だったので、早めに出る。午後からボチボチと混みはじめた。

アタシは、最初に、ショップでアンデルセンの挿絵の分厚い本を2冊注文。

アリスの図録を買いそびれて、それは、本当に悔やんでいたので、せめて、アンデルセンでも買おうということである。

あ゛あ゛。散財。

それでも、画廊に置いておけば、沢山のひとがあの美しいイラストを見て学ぶことができるのだ。

絵の躍動感、オリジナリティ、構想の深さ。何もかも勉強になる。

図録というのは、スゴイよね。

躍動感の説明というのは、特に理解が難しい場合が多かった。

これで、ほとんどの人に、一発で躍動感の理解が深まると思う。

早く届かないかなあ。

カーライの図録は、眺めれば凹むのだが、目指すべきところを間違えてはいけない。

あの絵が、アタシに、描けるようになるはずがない。

虫や花の細密がが描けて、今度は、それを妖精にしたり、擬人化したり、デフォルメしたりもできる。

建物も人物もホントウに上手くて、その組み合わせがまた絶妙。

イラストレーションとは、このような類の絵のことを指すのだろう。

アタシは、おおいに納得し、そうして、自分はやはりイラストレーターではないのだと現実を受け入れる。

まあ、カーライの場合、イラストというよりは、もう、芸術品に昇華されているんだけどさ。

アリスの原画も数点でていて、何よりも、銅版画や、初期の作品、子供時代の作品なんかも楽しめた。

芸術の扉というのは、随分と遠い場所にあるなと思いながら、世界一の絵本と戦っても自滅するだけなので、自分に描ける絵を広げてゆくということしかないと思う。

何枚か描き進んで、伸びやかさも戻ってきたし。

色は相変わらずキレイだし。

もう少し、絵を陰毛にまみれた、汚い絵にするというのを今年の目標にしよう。笑。

そこかい。

そうして、絵の世界というのは、圧倒的な力の世界で、それは、ほかの何一つも入る余地がない世界なのだと痛感。

もし、何ものかが入る余地があるのだとすれば、

たとえば、ねたみとか、嫉妬とか、そういう類の話が、入って来るのだとすれば、それは、相手が力が無いのだということが今となっては理解できる。

絵さえよくなれば、誰も何も言わなくなるし、もし、言う人がいるのだとすれば、その人の絵は、良くはならないのである。

そういう、人間性というものも、作品には現れてしまうものであり、そこは怖い。

絵を見れば、性格まで解るということなのか?

いやまあ、絵を見ただけでは解らない。

画業を見れば、解る部分はあるってことなんだとおもう。

まあ、仕事も、そんなムードだったよね。

大切なのは良い絵を描くという、結果を残すことだけだ。

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