◆◆◆ 1463 ★ まちかど美術館の地図を持ち、歩いてみた人達の話  ◆◆◆

2009.12.12 更新

ボージョレーを差し入れて下さった飯泉さんと、一杯やりながら、人形のコマ撮りをしているところに、メガネの二人組みが入って来る。

どうみても、公務員でございますというオーラ。

アタシの作ったまちかどマップを持ち歩き、展示作品を見て歩いてきたのだという。

メガネ「いやあ、楽しかったです。」

オジャラ「そうですよね。このイベントはね、商店主さんの善意につけこみ、タダで展示場所を提供させた上、作家さんには、自分の作品を手持ちさせて展示させるという、安価なイベントなんですよ。

必要なのは、地図代(印刷費)だけで、

そのワリには、楽しいんですよね。」

メガネ「このイベントのことを考えたのはオジャラさんだって、まちかどHPに書いてありましたけど」

オジャラ「ああ、パクリですよ。根津や千駄木は、国立博物館や芸大、点在するギヤラリーやカフェなんかが40店も参加して、毎年イベントをやっているんですよ。

一人であるいても、物凄い楽しかったですしね、千住という町だって、根津や谷中と同じような町の力はありますからね。」

コストがかからないということは、毎年継続ができるという話である。

少しずつ、活動の話が広まれば、作家さんは自然に集まってくるはずなのだ。

そうならなくてはいけないし、もし、そうならないのであれば、この町は終わりである。

作家へのたいした支援が行われていない現実を考えれば、何がしかの露出や、印刷物での紹介により、作家さんの知名度は、一気に上げてゆけるとアタシは信じている。

というような話をメガネのオヤジ共にキッパリと話す。

なんでも、街づくりをどうするのかというような立場の方のようだった。

アタシは、フェリー乗り場を作るという提案と、商店街に対する支援、NPOに対する支援のあり方の改善の話をする。

制度が悪いから、街がよくならないのである。

もともと、NPOとか、街に根付いた活動というのは、支援が受けられるから活動をするということとは違う場所にあったはずなのだ。

区が支援金を出すという話がではじめてから、どの人も、支援金をもらい、3年ぐらいで、全ての活動がなくなってしまうというお粗末な実体に、アタシは、怒りのあまり、気絶しそうである。

とメガネのおっさんたちに伝えた。

彼らの話によれば、3年で支援の継続をするかどうかという見直しを行っているという話。

支援がなくなること、イコール、活動がなくなるという話ではないのだが、どの会も、そういう傾向となってしまっているのが実態というふうに感じられる。

本来、会とか、NPOというのは、そういうモノではないのだ。

ところが、支援が悪いから、結果的に破綻してしまう。

もしくは、金目的という輩が集まってきて、新しい町づくりの提案などといいながら、金を搾取しては、たいした結果も出さずに、破綻させている。

そういう悪循環が起きているのである。

安易に大金の支援などだすからこういうことになる。

替えるべきは制度ということになる。

逆に、たとえば、商店会への支援は、街を通して、全体で何件参加があったからというような、参加店合計数に対していくらというふうに出せば、いままで、バラバラに援助を出してもらっている商店街も、足並みをそろえて、同じイベントを仲良くやるような流れも作れると思う。

街づくりの支援にしたって、地道な活動を継続してきた団体に、薄く援助するという手段を作れば、金がおりるからという理由で、たいして考えもせずに、援助金を申請する輩は減るし、本当に結果が出せる団体が長く活動を続けられるという話になる。

はぁ。

アタシ、なんでこんなこと考えているんだろう。

というか、まあ、普通に、この町で生活していれば、区報やら関連の活動とかがだいたい理解できてきて、そのほとんどが、支援を受けているのに、継続しないという実態にアタマにきているっていうのが正しいわ。

もともと非営利の団体の活動というのは、会費を集めたり、イベントでなにごとかを売り上げてその収益で活動を継続するものだけれども、根本の収益構造の試算が甘いって話なだけである。

オジャラよ。当画廊の試算について、もう少し考えてから、人の活動について語れよ。

というわが身を振り返り、今日の話はこの辺で終わりにしようと思う。

おじゃら画廊

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