◆◆◆ 1331 ★ 川上澄夫の展覧会に行く ◆◆◆

 

2009.6.5

今日は、日記の更新をしながら、思考の整理。

そのあと、日本イラストレーター協会の、来年の年鑑について素案を作る。

2時を過ぎてしまったので、kのマスターから昨日頂いた、川上澄夫のチケットを握り締め、横浜そごうへ向かう。

途中の乃木坂で下車し、大洋展を拝見。

100号を、よくもこんなに集めるものだよなあという点に関心。

あんなに並ぶと、良いも悪いも、判断がつかなくなる。

それでも、引き込まれる作品というのもある。

画壇にも各があり、日展や二科で落ちても、それ以外の画壇では入賞ということもあるらしい。

画壇は、画家を世に出しているのか?

先日、画廊を訪ねて下さったT崎さんが、旦那さんと、会場にいらっしゃり、声をかけてくださった。

ウチのギャラリーで無料配布していたチケットを持って、見に来たのである。

ギャラリーの機能というのは、スゴイよね。

そのあと、常連のK川さんにも会い、おじゃら画廊の動員力は、4名ということになる。あんなにガラガラな会場でだよ。

T崎さんは、画家なので、画壇の作品は研究されていて、良い作品は、写真を撮って歩かれていた。

写真撮影ってアリなのかしら?

100号の絵だって、売れるなら描きたいよ。

美術館の受付嬢に、ポスターとチラシの掲示協力の申し出をする。

そうすると、全くワケが解りませんという顔をされ、上司が呼ばれる。そんでもって、今度は、遠くの事務所にいるのか、もっと上の人に、電話でお伺いを立てている。

ポスターを画廊に掲示する申し出というのは、珍しいんだろう。

そうして、アタシが、「別に、掲示しなくていいのであれば、お送りいただかなくても結構です」と答えると、「掲示させて欲しいということであれば、お送りします」

という答え。

「ああ、アタシの方が、ポスターを掲示させて下さいってお願いするのね。ふふふ。それじゃ、お願いします。」というやりとり。

そうか、国立美術館だから、立場が画廊よりも上なのね。笑。

それから、「当館主催の展覧会のはお送りできますけど、新聞社など、別団体主催の展覧会のポスターは、お送りできないんですけど」という回答。

別に、アタシとしては、どちらでも構わないのだが、リスト管理ができていれば、ちゃんと別な主催団体が送ってくる美術館もあるわけで、そういう、広報の管理が、うまく行っているところと、うまく行っていないところがあるってことみたい。

なんか解る。

学芸の人にしてみれば、ポスターの送り先リストなんて、どうでもいいもんね。

これからは、アンケート用紙などには、掲示協力の旨を書く事にする。画廊の宣伝になるし、アート関係者として、当然の協力である。

ということで、これをお読みの、美術館、広報担当の皆様、おじゃら画廊に、ポスターと、チラシをお送り下さい。チラシは20枚程度が適量と思います。

と、日記には書いておこう。

そのあと、横浜に向かう。

そごう美術館に足を運ぶのは久しぶりである。

ヨコハマ開港150周年ということで、駅前のショッピングモールは、どこも大セール。

よく当たる宝くじも、大行列。今日は、大安吉日で最終日なのだとか。帰りに買って帰ろう。

会場は、かなりガラガラ。

ここでも、ポスター掲示と、チラシの配布を申し出るが、「もうポスターはないので、チラシをご持参下さい」

などと、住所も聞かれない。笑。

まあいいかぁ。

どうせ、横浜にはそんなには行けないし。

それにしても、今回の展覧会は、充実していたよなあ。

川上澄夫の版画が、棟方志功に、版画への転身を決意させたという話は有名であるが、知らない人もいるかもしれないので、書いておくことにする。

志功の初期の版画には、マヘを行く人じゃまです

と書いてある。

作風は、川上のにそっくり。

それが、あっという間に独自の世界に切り替わってゆくのである。

それにしても、こんなに沢山の作品をよく集めたよね。どれも小さいのだが、自作の版画本などもいくつも作られていて、出版への情熱が感じられる。

版画で作られた千代紙、トランプ、うちわなどにも趣きがあり、引き込まれた。

志功ほど有名でないのは、作品の大きさだろう。

志功の作品は、独自の世界を持ちながら、巨大作も多くあり、展示としては見ごたえがある。

でもまあ、川上の版画も、愛好にはたまらない部分はあるように思う。

どちらも頑張ったのに、結果に差があるというのは、どういうことなんだろうか。

志功の版画展のような、ワクワク感は確かに無いもんね。

一人の蒐集家の人が2000枚も所有していて、川上の記念館に全て寄贈したのだそうだ。

そうだよね。

それこそが、蒐集業というものだと思う。

筋の通った収集というのは、作家を有名にするのである。

デパート閉店時刻まで絵を眺めていて、帰りに宝くじ屋の前を通ると、完売したのか、お店を解体していた。はぁ。買わないとなると、当たる日は遠いわぁ。

おじゃら画廊

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