◆◆◆ 1300 ★ 目利きオババ ◆◆◆

 

2008.4.3.更新

画廊の留守番をしていたときの話。

ワンコを連れたオババが入って来る。

ギャラリーにスっと入って来る人は、画廊に慣れている。

であるからして、それは、フツーのことなのだ。

彼女は、ウチは初めてだったみたいだが、普段、誰も気に止めない、入り口に吊り下げている、アタシの作品を見て、

「ああ、コンテンポラリーなのね。」という感想を述べる。

北千住の画廊としては、大いに驚くべき目利き状態。

だいたい、あの作品を見て、コンテンポラリーだと言い切った人は、まだ一人も存在しないのである。

彼女は、2階の作品も眺めて、相原陽子さんの「セク腹」という作品がヨカッタわ。うふふ。

と言って、帰っていった。

タダものじゃないぜ。

ヤフオクで売られていたお道具。値段は1000円決定っぽい。新品を買うと練習用で2万円ぐらい。

あらゆる人から不評のジーンズの帯も、ちゃんと展示されているせいか、皆さん、帯の装着予定図を想定し、なかなか面白いなどという感想を述べて帰ってゆく。

ギャラリーというのは恐ろしい。

あんなに不評であった作品であっても、見るほうも慣れてくるということになる。

「コンテンポラリーアーティストですからねぇ、このぐらいの作品を作らないとね」

と、ジーンズ帯について、大きな声で解説をするアタシでさえ、まだ、身につけたことは無い。笑。

今度着て歩こう。

まだ、羽織を着て歩く時期だからね、見えなくなっちゃうけど、羽織無しのシーズンになったら、ジーンズ帯、あると思います。キッパリ。

画廊は、知名度が上がってきたのか、メインのストリートから、路地に入った中にあるというのに、物凄い人が通行するようになっている。

明らかに、ウチの店の前をチラ見して、また引き替えして、看板や、ショーケースなどを眺め、結局入れずに帰ってゆくという感じ。

「販売をしない展示ですよ」

などと声をかけると、勇気を奮って入って来る人も多い。

不思議だよなあ。

怖いもの見たさとか、騙されて、高い品を売りつけられるとか、そういう心の傷や、嫌な体験をしているのかもしれない。

かといって、ギャラリーに足を運んでも、作品はショボいは、作家は不在だは、店員すら出て来ないわという展覧会だって大量に経験している。

展示、展覧会って何だろう。

画廊巡りをするだけで、考えさせられることは多い。

そういえば、八月にグループ展を開く人達がキャンセルになったので、どなたか、借りる人はいませんか。

3週末(10日間)で7万円です。

留守番は、何日かは手伝います。

この他、12月にも、3週間、内容が決まっていない空き日があります。

展覧会会場を探している方は、どうぞ、見学に来てくださいね。

場所がローカルなので、2人展とか、3人展ぐらいがいいかなと思います。

個展というのは、本当に、来る人が限られてしまい、広がりがないと思うことも多いです。

最初の個展は、友達が買ってくれるから、結構売れるとかいう話を聞いたことがありますけどね。

まあ、友達頼みってことでもないでしょうからね。

何回も重ねていると、友達は来てもくれなくなりますからね。理由は、また買わなくちゃいけないというね、そういう、気持ちになってくるみたいで、行きづらいのだということみたいです。

別に、ムリに、欲しくも無いモノを買わなくても良いと思うんですよね。

絵も悪かったんですから、仕方ないんです。

ちゃんとした画廊を見て歩くと、欲しい作品は、こちらから、意志を示すわけですからね、別に、ムリに売られたことは一度もありません。

他の商品や洋服なんかとは、全く違うなというのは、ちゃんとした画廊を回らないと解らないですね。

おじゃら画廊

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