◆◆◆ 1224 ★ 油彩を描く ◆◆◆

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2008.10.9.更新

サドゥーのひとり言展で、皆さんがお留守番してくださるので、久しぶりに、あとりえへ。

油彩を描きに行く。

中途だった作品を次々と仕上げてゆく。

よくできたバラは皆売れてしまうので、また描くことにする。

ヨイ作品と悪い作品ができてしまうというのは、毎度のこと。

悪い作品を、ヨイ作品に洗練させてゆく力も身につけたい。

カメラをアトリエに忘れてしまったが、まあ、こんなもんだろう。

同じバラなのに、それぞれ、違う趣があり不思議だなあと思う。

今日は、イラストレーターの林ナツコさんが訪ねてきた。

そうして、チョイスに入選した話を報告にくる。

おおっ。チョイスかぁ。スゲー。

イラストの学校に通っていて、チョイスの審査員のセンセイに教えていただくチャンスがあり、作品を応募したのだそうだ。

嫌まあ、そういう理由で、選に入ったのではない。

作品がヨイからであり、それ以外のものは何もない。

彼女のビビットな色使いや、大胆な構図は、どんどんと良くなっていて、創作を学ぶということも大切なのだと思わされる。

チョイスに入選すると、全国を巡回する展覧会に参加でき、多くのチャンスに恵まれるという可能性。

彼女は、

『広告を作れるようにならないと、作家だけでは、食べられない』

などと言われましたという話をボソリ。

そうなんだと思う。

イラストで食べるという話は、今や昔話みたいなやりとりで、この先、イラストレーターをしていた人はどうなるんだろうと、不安でイッパイである。

お友達のタカハシさんや、高田さんも、全国紙の新聞に作品が掲載されているけど、アタシは、そのギャラも知っている。

きっと、安い仕事が殺到するんだろうと思うと、複雑。

嫌まあ、来ないよりはいいかなあ。原価は限りなく安いからなあ。

そうして、薔薇やガーベラの絵を久しぶりに描いて、猫に縞模様を入れたりもする。

林ナツコさんは、アタシの作業の様子を見ていて、次々と絵を作り続けるのを、ずっと眺めていた。

林『油絵って、もっと、色が汚いものだと思っていました。』

オジャラ『絵の具って、色がもともとキレイなものだからね。色が汚くなる人は、絵を教えてくれた人の教えが間違っているのよ。セザンヌの絵だって、ルノアールやモネの絵だって、汚くないでしょ。』

それから、印象派の話をしたり、絵の技法や、絵の具を塗る順番、絵の具の透明とか不透明の話などをしながら、アタシは、4枚ぐらい、同じようなバラの絵を描き進む。

白い薔薇というのは、いつまでたっても、ちゃんと描けないでいる。

それでも、ピンクや赤の薔薇をもう描く気にはならなかった。

上手く描けるに決まっているからである。

それから、美術手帳で、大竹伸朗さんの特集がまたあったりするのを眺めたり、彼の作品の話もする。

時間がきたので、筆を洗い、あとりえを閉める。

夏の個展の時に並べて、随分とヘタクソだったなと思えた抽象画などは、薔薇に描き替えて、冬の個展で発表しよう。

おじゃら画廊

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