◆◆◆ 1210 ★ 岡本太郎賞応募の準備-2 ◆◆◆

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2008.9.14.更新

私は日本人なので、日本人としての主張が感じられる作品というのを意識して作る様になってきた。

それは、重箱の作品『愛国心』の辺りからそうなっていった。

ゴミ置き場にも、日本らしい品物が沢山落ちている。

金銭的な事情から、拾ったモノで作品を作ることも多くなってきた。

日本人というのは、箱が好きだなと思ったり。

そういえば、この前、唐草模様のフロシキが捨ててあった。

敷布程の大きさのが2枚、シーツやなにかとゴミ置き場に捨ててあった。

アタシは、袋を開けて、唐草模様を取り出して、早速洗濯する。

実は、日本イラストレーター協会のコンペ作品の受付をしたときに、大量の封筒が送られてきた。

その封筒の宛名の書き方というのが、本当に驚くべき表現となっていて、是非、何らかの作品にしたいと思っていたところだった。

屏風や掛け軸などの、日本のアートというのは、必要なときに拡げて展示し、それ以外のときには、たたんで収納するという機能を備えている。

嫌まあ、中国や韓国も同じ文化を持つけれども、それは、アジアの、この辺りの特有の美意識だと思う。

だから、アタシも、封筒を貼り付けると、物凄く大きくなるのだけれども、折りたためて収納できる作品というのを模索していた最中だった。

VIVA!唐草模様。

少し厚めの紙などを裏に貼り付けて補強し、この大きな布に、封筒をかがりつけたらどうだろうか?

布に貼り付けるというところが、丸めたり、折りたたんで収納できるということを意味するワケよ。

はぁ。

聞いただけでイカれた作品になりそう。

しかし、作品として残したいと思うぐらい、面白い造形なんだよね。

封筒に、同じあて先が書かれているだけなのにだよ、一体、どうやったら、こう書くかなあという筆跡。

それは、自由で、(コンペに応募するという内容なので)夢に溢れている文字である。

沢山の書も見てきたけど、そういう堅苦しさとは違う場所にある文字である。

日本語であり、若い人の感性であり、文字であり、封筒に書かれているという意味では、それは、書簡ということに違いない。

捨てるというワケにはゆかないわ。笑。

正確には、もう、大分捨ててしまった。

ただ、個人情報なんで、その辺慎重に扱うという意味で、まだ捨てていないのと、再利用する分に分けられている。

まだ使える封筒を作品にするというのも、何か忍びないんだよね。

創作活動って深いわぁ。

鈴木進次さんの写真展が始まったため、母が全開で掃除にやってくる。

そうして、アタシが、新作陶芸作品に使おうと思って準備していたタマゴの殻をバリバリと踏み潰し捨ててしまう。

コラージュ作品は袋に詰められて撤去され、ギャラリーは久しぶりに静けさを取り戻した。

近所の作家さんのグッズやなにかは、来た人にボチボチと売れる。

鈴木さんは定年されたあと、本を書かれたり、写真を取ったり、生涯学習に参加されたりと、豊かな第二の人生を歩まれている。

みんなある程度、経済的な余裕のあるお友達が多いせいなのか、小さい作品を買って帰ってくれるのである。

ギャラリー業というのは、不思議である。

展覧会の客層によって、売れたり、売れなかったりする。

同じ作品であるのに、この展覧会では売れて、こちらでは売れないという事が起こるのだ。

来るほうにしてみれば、何らかの小品を買ってあげたいという義理的なキモチがあり、ポストカードがあれば、それを1-2枚買って、その気持ちが満足するということなのだと思う。

ところが、若いカップルさんとか、作家さんに関しては、何も買ったりはしない。笑。

大切なことは、買えるぐらいの価格の作品を置いておくということなのかもしれない。

逆に、安価な品物で満足してしまうので、高いほうの、実際の展示品が売れなくなってしまうという話を聞いたことがある。

それもホントだと思う。

それ以上に心を動かせる作品にならなくてはダメだということになる。

アタシが行く、収集家筋の企画画廊では、書籍やら、ポストカードがあったとしたって、展示している作品に、より強く心を動かされるものである。

それが、画廊業というものなのだ。

まあ、ポストカードや、他の品物が売れないのは、主にアタシの展覧会だからなあ。笑。

みんな、アタシの作品を見に来るワケで、まだそれほどは心を動かされていないだけで、それでも、また来ようみたいな内容にはなってきているんだと思う。

もう少し、売る気で展示をするように、アタシも準備を進めないと。

おじゃら画廊

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