◆◆◆ 829 ★ 塗師となる一日 ◆◆◆

2007.1.16

バイトは月6回程度に減らし、今年は作品作りに専念したいという本音。

松田権六が書いた、「うるしの話」という本に洗脳され、今、アタシのアタマの中は、うるしの話で占領されている。

布教の日は近い。

漆といったって、本うるしのはずがない。

カシューというのが、人口漆だということを知り、しかも、北千住のハンズに売っているという実態がある。

アタシは赤とクリアーを買い、何かに塗ってやろうという意欲に燃えていた。

カラーインクのセットや裁縫道具を収納する箱が必要なので、ヤフオクで古い小箱を探してみる。

そうして、3つの箱を合計2300円程度で落札。送料1400円を払い、ブツが到着した。

その中には、小さい弁当箱も含まれていた。

アタシは早速箱に色を塗る。

表は黒、内側を赤で塗ってゆく。

おおっ。ペンキとは明らかに違う粘度と、その塗りあがり。カシュー薄め液で薄めたりもしながら、シンナー臭さが広がった部屋にこもる。

箱という箱を赤く塗り、さすがにこの臭いではオットに怒られるので、アトリエに移動。

今度は、黒い部分を塗ってゆく。

アトリエには、「金泥風」の粉もあるため、透明カシューに溶いて、金蒔絵風に絵を描こうという決意。

そうして、弁当箱の中に、カエルを描いてみる。

人間国宝になる日は遠い。

松田権六の描画の力にひれ伏し、塗師(ぬし)になるのはよそうと、早くも道を諦めるのであった。

正月には、小さいニット作品を作る。

これは、首からぶらさげる小さなポシェットで、展覧会に行った時に、ロッカーカギと半券を入れるための品。

麻糸のあまり布で作る。

まあまあの出来だと思う。

オカダヤで麻糸を追加して買おうと思ったけど、夏の品物なのか、売り場にはもう置いていなかった。

上の作品がパッとしなかったので、この前高田馬場の染色店で購入した、赤いバックスキンを利用して、小さいポシェットを作る。

目打ちで穴をあけて、針で皮ひもを通して作る。

ヒモをどうするか考えたけど、綿ロープなどでは全体が安っぽくなるので、皮ひものペンダントをそのまま通して使うことにする。

名刺も入るサイズで、宴会などでも使い心地がいい。

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