◆◆◆ 828 ★ 松田権六展 ◆◆◆

2007.1.10

ネットでも想像以上にヨカッタという評判の松田権六の展覧会を見に行く。

今日は、九段方面を攻略。

昼頃から、雑誌表紙の販促会議に参加。肝心の話題がイラストの話ではなく、アフィリエートのスポンサーをやるかどうかの相談だったということを除けば、まずまずの出足である。

アタシは、ランチをご馳走になり、まだもらっていない、雑誌のバックナンバーをカバンに詰め込む。

雑誌社は水道橋なので、そこから九段まで歩き、山種美術館を見る。その前に、千秋文庫という古い日本画なんかを展示している場所も見ることにする。

絵が痛んでいるよなあ。

古い作品の模写作品が並んでいて(笑)、継ぎ目などが黄色く変色している。

安い材料を使って模写したんだよなあ。

そういう資料だって、重要は重要なんだろう。

日本画って、このような模写も市場には大量に混在しているから困るよなあ。

素人目には、ホンモノかニセかはよく理解できない。

模写にはオリジナリティーは表現されないから、それがどんなに有名作家さんが模写したとしても、その辺ね、ビミヨーな評価になっちゃうのよね。

山種の千住博を見て、ああ、思ったとおりだぜなどという感想。

前、テレビ番組で、評論家の人が「この展覧会は、まあ、見に行かなくてもどんな展覧会か想像がつく」(から、行かなくても評論が書ける)的な感想を話していたことがあったけど、まさに、そういう展覧会ということになる。

アタシは、テレビで散々見たその作品がホンモノかどうか確認しに行った。ということになる。

当然、本人が描いた絵には間違いがない。

それが、芸術かどうかを確認しに行ったということである。

滝の絵の力強さなんかは感じることが出来た。

ちと照明が暗すぎるかなあ。

どちらにしたって、次が待っている。千鳥が淵をぐるりと回って、工芸館へ。

物凄い人の数に驚いた。

工芸館がこんなに混んでいたのははじめてみた。

人間国宝の集客力恐るべし。

尾形光琳の箱が一つ出ていて、それは素晴らしかったよなあ。松田センセイの作品だって、本当に素晴らしいんだけど、その比ではないということである。

作品から湧き出てくるオーラというか、力強さというのは、どんなに古くても出てきてしまうから驚く。

あの一点を見ただけでも行った甲斐があったぜ。

ショップでは、初心者にわかりやすい解説付きという、漆塗りキットというのが販売されていて、思わず買いそうになっていた。

このあと、高田の馬場に行く予定だったので荷物になるから、購入は見合わせる。

漆は、自分で買ったほうが安い可能性もあるし。

テレビで漆工芸の解説の人が話されていた「うるしのはなし」という本が売店で売られていたので、求めることにした。

なんてマニアックな本なんだろう。

それにしたって、毅然とした解りやすい文で、よくもまあ、こんなに丁寧に漆の話をまとめあげたものだと、その文才にも心を打たれる。

優れた芸術家というのは、文も書ける。

ということになる。

閉館まで見てしまい、高田馬場にある、染色専門店へ急ぐ。イラストレーター協会のWさんに、場所を教えていただいて、早く行きたいと思っていたお店である。

一番出口から出て、信金の道を入り、少し行き右折、清水橋を渡ったすぐ右側のお店である。

私は、渋紙と、紗、カシュー、カシューの薄め液、カシュー用のハケをゲット。

渋紙は、ネットで買うほうが安いということが解ったのだが、手元に何枚かないと、すぐに新作が作れないので、とりあえず何枚か買おうという決断。

紗も4枚分を買う。うっひょー。結構高いもんなんだね。

原価ベースで、型紙と紗だけで2500-3000円/枚という計算。

この他に染め代がかかる。

もし、紗を外注すると、1800円の型紙代に、紗張り代というのが必要になってくる。

カシューはたいして高いものでもないけど、1柄当り200円程上乗せしようと思う。

その他通信費とか送料が必要になる。

オジャラよ、てぬぐいは諦めて、油彩に絞ったらどうなんだよっ。という金のかかり具合だわあ。

Established 1998 Rica's Bar WEB SITE & Since 2003 Atelier Ojara.
Copyright (C) All Rights Reserved by Rica Ojara.