◆◆◆ 806 ★ スクラップブック-2 ◆◆◆

2006.12.10

スクラップブックの作品で、アタシが一番ハッピーなのは、ポストカードを貼り付けることができるということだと思う。

展覧会のチラシもそう。

見れば、行った事を思い出すし、そのときに感じた作家さんや作品、展覧会の事なんかも一緒に蘇ってくるから、捨てたりはしたくないけど、行く数がハンパじゃないので、大量にストックされてくると、邪魔なのよ。

それをスクラップブックにキリハリしちゃえば、作品にもなるし、思い出も見るたびに蘇ってくるし、捨てないし。

個展のご案内や、気の効いたポストカード、捨てたいけど捨てられなかった紙切れやメモ書きなどなど。そういうのも、どんどんと貼るぞ!という勢い。

この作品が売れるとも思えないが、大竹さんが、全巻を手放さないで所有しているという気持ちも解らないではない。

大切な品も貼ってあるからなんだと思う。

そうして、作品がいくつもできてくると、大竹さんの銅板画を買おうかどうしようか迷っていた気持ちが決まる。

それは、残念ながら買わないことに決まる。

この程度の作品(スクラップ作品)は、大量に作れることが解ったし、(私が作るとパクリになるので二版煎じには)芸術性を感じているということでもない。

同じご予算で、もっとイイ作品を買う。

そういうことに決まるということになる。

収集家の知人に、「作品との出会いというのは、一期一会ですね」

と教えていただいた。アタシが大竹さんの作品を、今買わないと、一生手に入れられないかもしれない。(今後値上がりする可能性があるので)

でもまあ、奈良さんの作品とかの方が、より高値になるかもしれないしなあ。(→オジャラは、そういう理由では絵は買いません)

最近は奈良さんの作品も値上がりしたらしいから、随分前に海画廊で見た、ルミネエのドローイング7万円も、きっと、もう売れてしまったに違いない。

大竹さんのドローイングなんて、18万円もしてたからなあ。

18万円かぁ。昨日日本橋の骨董店で見たぐい飲みも18万円だったよ。

アタシなら、ゼッタイそっちを買うよなぁ。

随分と古そうな店だったけど、出てきたのは若い人で、アタシがぐい飲みをシゲシゲと眺めていたら、「作品の解説などがございませんので、必要でしたら、お声を掛けてください」などと話しかけられる。

アタシは、「そういう(薀蓄の)理由で作品を見たりはしませんから、必要ありません」とお断りし、横に置いてあった「赤い櫛のお値段はいくらですか?」

と聞いてみる。

聞くのはただだからさ。

「ああ、それは(ボロボロと破損しつつあるので)もう、300円で」

という世界。

「なら買います。」という即決ぶり。聞いてみるもんだぜ。

昔の、豪商のお嬢さんとか、お姫様、大奥勤めの若い女性が使っていたに違いないと思われる赤いその櫛は、本当に質感があり、美しかった。

18万円のぐい飲みも、いつか気軽に買える位、頑張って稼ぐぜ。笑。

というように、話は金の話に戻ってきてしまう。

世の中で一番品が無いのは、自分なんだと思えてくる。

巷の女性人の品の無さをあれこれ言う資格など無いということになる。

どの女も大差ないというところが可愛いのよ。

ここで、「可愛い」とまとめる文才が凄いよなあ。笑。

それにしたって、あのぐい飲みで酒を飲んだら旨いだろうなあ。

良い店だった。骨董店というのに入ったのははじめてだったけど、また行こう。

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