◆◆◆ 740 ★ 個展五日目 ◆◆◆

2006.7.9

今日は、3丁目在住という方が、訪ねてくださる。

何でも、HPを見て、わざわざ来てくださったのだという。

お忙しい中ありがとうございます。

今回、町に展示してあったポスターなどで流れてくださった方は、この方がはじめてで、一人でも来てくださるのであれば、本当にやってヨカッタと心より思えてくる。

地元の方に、オジャラという存在を知っていただくというために、あとりえで個展を開いているのである。

何でも、絵手紙をされているということで、絵の構想や、何も見ないで絵を描く練習をすると良いなどという話になる。

絵というのは、見たままを描くということではない。

絵手紙や、日本画は、おおむね、そういう傾向が強いが、そればかりでもない。

本音の所を言えば、目に見えないモノを書き加えることが出来るという自由さが、絵画の面白さだと思う。

もし、面白さを書き加えないのだとすれば、写真で十分だからである。

一旦被写体を見ながら描いた作品を、今度は、何も見ないで、もう一度描いてみる。

そういう作業を私は何度も繰り返している。

一旦「見ながら描く」という作業で記憶した映像を、今度は、もう一度、ノウミソから引き出して再現するという練習である。

これだけでも、自分なりの作品というのになってくることは多い。

このあと、いつも、訪ねてくださる収集家のJさんが来てくださり、これから三鷹の美術館に行くというので、あとりえおじゃらの個展ポスター貼りをお願いする。笑。

英語版なんだけど。みたいな。

しかも、チラシは、持ち合わせていなかった。笑。

チラシがないと、来れないよなあ。

まさか、貼らせてくれるとも思えないが、セロテープも持っていってもらう。

個展のポスターというのは、空しい。

それから、芸大受験の準備の話を相談し、ポートフォリオとか、インスタレーションなどについて教えてもらう。

なるほどぉ。

そういう品物なんだ。

Jさんは、現代美術ファンでもあり、私にその面白さを教えてくださった方でもある。

そのあと、コハラさんも訪ねてくれて、三人でオシオッサさんの話で盛り上がる。

アタシは、彼女の「ビニール袋に入れた息」の作品を見せたりする。

「息を展示しているのに、もう息が抜けているっていうところもスゴイと思うのよ」

などと、アタシの解説が入る。

コハラさんは、「この作品は、この箱ごと作品なのか、中のビニールが作品なのか?」などという質問をしてくる。

オジャラ「ああ、中のビニールよぉ。このケースは、ついてないの。」

私が箱を開けて、中のビニールを取り出すと、そのビニールは、シナっとして、シワシワで、息は僅かしか入っていないのであった。

うーむ。

オシオッサさんって、一体、、、、????

今回の個展で展示されている、彼女の作品は、このほか、芸大の去年の願書にサインを入れた作品がある。

もう一つ、アトリエの掃除をしていたときに出てきた「ニセ為替事件」で詐欺師とやりとりをした、メール全文。

千住警察署に、ニセ為替の現物と一緒に提出しようと準備していた品なのだが、英文だったため、閲覧も拒否されてしまう。

アトリエのドローイングなどの下に入り込み、随分と長い間そこにあった。

アタシが、捨てようか、それとも、取っておこうか迷っているところにオシオッサさんがやってきた。

そうして、アタシから、そのメールのプリント物を取り上げて、自分のサインを書き込んで展示をしてしまう。

驚くぜ。

アタシの個展なんだってばさ。

といいながら、個展名も、今年から名前は併記することにする。

彼女程、自由に創作活動をしている人は見たことが無い。

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