◆◆◆ 704 ★ 絵画をどう残すのか  ◆◆◆

2006.5.23

ニキの作品、フジタの作品の共通点といえば、建築物として作品を残していることである。

ニキは、イタリアの田舎に、ニキガーデンという、巨大なガーデンを建築。

まあ、ガウディのグエルパーク(無料)みたいなものかなあ。

フジタも、晩年、自分の作品をフレスコ画の壁画に残し、自らが設計した教会というのを建てている。

何故、日本にこの教会が無いのだろうと、私は残念でならない。

ニキの美術館は、栃木県にあるのだそう。今度行こうと思う。

マティスも、晩年、教会のデザインを依頼され、その教会は今も残っている。

美術館と違うところは、ガーデンとか、教会というのは、無料で入れるというところだろう。

芸術を鑑賞するというところから離れ、生活の一部に組み込まれる。

そうして、絵に包まれた空間というのを自由に体感できるのである。

なるほどねぇ。

建築物というのは、芸術発表のための、最も素晴らしい展示場所ということなんだ。

それにしても、シロウトが、建築物の設計なんて、カンタンにできるものなのか?

まあいいか。バリ島時代は、柱4本に屋根を乗せただけという、バレという様式の建物も良く見かけた。

壁もないんだからスゴイよなあ。

雨の日には簾を下げる。

まあ、たったそれだけでも、気候が温暖であれば、生活できる空間になるということを考えれば、建築ももっと自由であって良いに違いないのである。

日本の美術館事情を考えれば、観光地などに点在する小さい美術館は、私設の場合も多いけど、存在の意義はあると思う。

収益性という意味では、当然に収益は赤字気味ではあるのだが、絵画作品などの販売というのは、粗利益が物凄く高いので、この筋の博物館・美術館仕立てにして、経費が出てゆくようにしておくというのは、現実的である。

館長は作家の娘さんということも多いし、給料も払われる。

しかも免税だし。笑。

ほとんどの場合、作家さんの持ち出しなんだけどね。

美術館などとして登録されると、その筋の専門書は無料で掲載してくれるし、地元の観光協会なども、マップに載せてくれる。

概ね個人名の「●●美術館」などという名前になっており、その人の名はある種の地元の有名人的存在、更には、日本で有名な人的な情報に昇華されてゆく。

非営利というのが当然の世界であり、公共のメディアなども積極的に扱ってくれる場合も多い。

もしくは、公共費用も一部充当され、地元の観光客への楽しみの一つとして積極的に活用される。

まあ、そういう場所が多いような気がする。

軽井沢のレイモンペイネの美術館や、絵本の美術館、どこぞにあった、中川一政の美術館、フジヤマミュージアム、まだ行ってないけど、池田満寿夫や、ニキの美術館など、小さい規模でも、十分な役割を果たしている。

アタシも、もう少し真剣に稼いで、どこかにアトリエ兼、美術館的なスペースを持ちたいよなあ。

今のところでは、全く小さすぎて、今では、作品を置くのがやっとというムード。

ニキの立派な所は、ニキガーデンの建設費は、全て自分で稼ぎ出したという所である。

その為に、椅子やランプ、版画などをどんどん作り、オブジェ的な作品も、グッズなどを大量に作ってガンガンと稼いだのだそう。

スゴイぜ。

ガンガンと稼いだというのがスゴイよね。

稼げるだけの、商品力(作品力)があったということになる。

自分で、そういった作品をグッズにして展開した人は儲かるのよ。

ワチ・フィールドのダヤンだって、数少ないその筋の作家さんだよね。

山本容子や池田満寿夫も、実は、自分が母体となって知名度を上げる活動なんかも積極的にしている作家さんだと思う。

なるほどねぇ。

フジタも、教会の設計を自分でしたというのを、テレビ番組で見た。

教会かぁ。クリスチャンじゃないからなあ。

ビミョーだよなあ。笑。

神社がシロウトにデザインできるとも思えないしなあ。公民館ぐらいなら作ってもいいよなあ。

まあ、どんな建築物にしたって、そういう作品の見せ方というのもあるというのは参考になった。

目的ができれば、多少稼ごうという気持ちにもなってくる。

ヒマな時に、新しいアトリエの設計図でも作っておこう。

(今、かなりヒマな状態)

アトリエの設計というのは、印象派の画家のアトリエを参考に作る人が多い。ので、アタシも、パクらせていただく。

だいたい、天井の高さは5メートル位で、自然光を取り入れられる感じ。

入り口などは、大きい作品の搬入なども自由にできるようにトラックが入れるくらいに拡張できるのが好ましい。

要するに、小さな体育館のような構造で良いということになる。

あとは、作品のストック用に、日の当たらない場所に倉庫を作り、アタシの場合、平らにして乾燥させるので、そういった作品を乾燥させる乾燥棚、版画用と、ドローイング用、油彩用のそれぞれの作業台。予備の作業台(作品を額装したり、小さいオブジェなどを乾燥したりもする)。画材を格納する棚。足踏みミシンの置き場。

応接用のテーブルと椅子。できれば横になれるソファ。

ちょっとしたミニキッチン。応接場所に、カウンター型のキッチンを置いてもいいかもしれない。

トイレ。

作った作品をフラットに格納できるキャビネット。

そんなモノが配置できれば、理想的。

夢を文字にするというのは、短時間で済む作業である。

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