◆◆◆ 677 ★ プラド美術館展、日彫展、版画展 ◆◆◆

2006.4.20

今日は上野方面へ。

版画展で、深沢先生のを物色するも、もう売れてしまったらしい。

版画展は、2周する。

見逃していた方の作品を発見し、それはそれで驚く。

数が多ければ、その分絵を見る集中力は落ちてしまう。

よっぽど顕著な特徴がないとということみたい。

嫌な世界よねぇ。

そうして、アタシの作品は、一生ここに並ぶことは無いだろうと確信する。

それは、目指すべき場所が違うということの確認である。

たとえば、どんなに権威のある会にいたとしても、権威が作品を販売してくれるということとは違うという話である。

その後、どなたかから頂いたチケットで、日彫展に流れる。

うーむ。

彫刻というのも、ビミョーだよなあ。

人物がキチっとつくれていないと、そのあと、フォルムを変化させていっても、稚拙さが残ってしまうということなのか、とりあえずは、まず、正確な人体を目指す人が多いということみたい。

だから、並んでいる作品は、どれも美しい人体なんだけど、つまらない。

まあ、モデルさんをみながら作るということは、止まっているモノを作るということなので、作品そのものにも動きを出すのは難しい。

賞を取っているのは間違いなくそういった静止した中にも、表情とか、ちょっとした髪の毛の動き、衣類の動きなどの瞬間表現が感じられる。

もちろん、ダイナミックな動きがある作品も無いわけではない。が、何故か、賞には至っていなかった。

まあいいか。

公募展によって、賞には傾向があるということになる。

その後、入場券の半券で、プラド美術館展が200円引きになるという情報をゲット。

どうするか迷ったが、版画展2回分と、日彫展800円で、合計2200円も節約できていたことに気づき、プラド美術館展にも行くことにする。

残りあと40分というところで、たいして混んでもいなかった。

アタシが以前プラド美術館で、キュビズムに展開した王妃の絵があった。

←たぶんこれだったと思うんだよね。笑。よーく見ると、違う人かもなあ。まあいいか。

20年近くも経って、上野で再開するとはね。

それは、高校時代の同級生にバッタリ逢う確立よりも高いのだと思わされた。

世界は狭い。

一番感動したのは、ルーベンスの絵。

躍動感、極まった瞬間表現、中央でさらわれそうになる女神の表情、構図、色など申し分が無い。

アタシは、全部の絵を見た後、閉館までその絵を見ることにした。

1300円の価値があるかといわれれば、アタシには解らない。一つだけいえることは、スペインに行くよりは安い。

そのあと、東京で、コシノヒロコ展。

コシノヒロコの書は、アタシの書の手本である。

書を書くときには、必ず彼女の書(の印刷)を壁に貼り付けて、心を自由にする。

いつか、実物を見たいと思っていたのだが、ささやかな夢が実現したということになる。

思い通り、素晴らしい展覧会であった。

絹布に直接墨で描かれたキモノなどを見れば、その書が、どれくらい上手いのかというのが理解できる。

当然に、紙に描かれた平面の書も置かれている。

展覧会の入り口では、展示品の一部の頒布会をやるので買いに来いなどという案内まで手渡される。ダイマルめ、手広いぜ。

その後、不忍画廊で、有名作家センセイの素描などを拝見。

老舗画廊の格の展覧会というのも、ときどきやる必要があるのだそうだ。笑。

名画タダで見れるというのは、大変結構な話で、それはそれで楽しみである。

ママさんには、あまっていたコシノヒロコのチケットを差し上げて、書がヨカッタので、近いから見に行ってくださいなどと、今見てきたばかりのキモノの話などをくどくどと説明する。

まあ、それくらい、良い書であった。

良いものの話というのは、自然に口からでてしまうのである。

その後、東銀座まで歩く途中で、京橋のバートックギャラリーに流れる。時間が遅かったので、タカハシさんの作品は、もう、搬出された後で、ちょっと残念だった。

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