◆◆◆ 671 ★ 版画展 ◆◆◆
2006.4.9 最初に描いた60号の大作がこれだからねぇ。 アクリル絵の具だったということもあり、ライブペインティングだったということもあり、ちと気合が不足気味。 この時よりは、数段よくなってるよね。うふふ。 これが、2005年の10月作成なんで、約6ヶ月ぶりってことになる。 |
今日は月曜の雨模様ではあったが、版画展は、休みではないムードだったので、上野に繰り出すことにする。 相変わらずの力作が並んでいて、レベルの高さに唸らされた。 多賀新さん、圧勝。 個人的なテイスト(エロエロ版画収集)ということもあるけど、仏様とか、天使の絵なのに、煩悩の塊みたいな絵というのがね。 あの線の美しさといったら、群を抜いている。 それから、まあ、頑張ってねという方に、世戸瑛子さんという方が。 あのね、ヨイ子はアタシの意見を鵜呑みにしないでね。 あくまでも、アタシのお気に入りってことで紹介。 今回は、去年見た顔が居なかったりして、入選作品が、いかに死闘をくぐりぬけ、勝ち抜いてきたのかというのが理解できる。 入選は一生ムリというアタシの版画。笑。 笑うところではないんだけどね、目指す場所を間違えてはいけない。 アタシの場合、気持ち悪い版画を作っても仕方ないからね。アタシにしか作れない線。まずは、ここを目標にする。 |
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お楽しみのチャリティー版画は、予算的に、どーなんだろうという気もちで一杯だったが、とりあえず、2回ほど、全ての作品を拝見。 ヌードの作品って、チャリティーには向いていないのか、さすがに、一枚も置いていない。 懐に優しいぜ。 とはいいながら、未練たらしく、まだチャリティーコーナーをウロウロしていると、オババ様が、「小作センセイの、いいのがありますよ」などと、悪魔の囁き。奥から出してきましたというポーズ。 「マジっすか?」 アタシは、その作品を拝見し、もう一周、版画の展覧会を見回ることにする。 そうして、またチャリティーコーナーに戻り、さっきから気になっていた、フジタさんという作家さんの作品と、小作センセイの作品を並べ、遠目でもチェック。 あれだよなあ、小作センセイの作品は、作田センセイの以上にキモチ悪いよなあ。 「何がなんだか、全くワケが解りません」という状態の版画を凝視していると、下のほうに人物を発見する。 おおっ。人が隠れているのか。 |
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E.P(作者所蔵)というエディションの入ったその作品ではあるが、大きさのワリにはお手頃だったこともあり、何より、コレクションに箔がつくので、ゲットすることに決定。
フジタさんの作品も、遠くから見ると、蟻の絵だということが解り、「ああ、バリ島で、何万匹も殺したよなあ」という、嫌な思い出まで飛び出してきたというのに、気になって仕方がないのである。 何が気になったのかといえば、何で作ったのかが解らないという、その独特のマチエールである。 プレートマークがないので、銅版画ではない。 ガーゼを板の上に張り合わせ、厚みを作って印刷したというようなその作品ではあるが、実のところ、自分で作っても、こんなにはうまく作れないだろうと類推できる。 向学のために、(破格ということもあり、)そちらもゲット。 あとで、ニタニタしながら、アトリエに飾ろうと思う。 小作センセイの版画は、物凄く大きい板に挟まれていたため、アタシは、一段階段を下りた、版画展の事務所で、その作品を包んでもらわなければならなかった。 おおっ。 留守番の版画小僧が出てきて、親切に作品を包みながら、チラリと作家名を確認。 「へへへっ。」と笑う。 おおっ。久々に見る、版画小僧の「へへへっ」である。 やっぱ、こんなに共通しているということは、技法と共に、「へへへっ」も受け継がれているのかもしれない。 |
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アタシは、すかさず、そのことに気づき、「小作センセイっからね、筋の人ってバレちゃいますよね」 と突っ込むと、 また、「ヘヘヘっ」と笑い、 「はい」と答える。 あとは、会話は要らない。 どんな人の作品を買ったのかというので、中を見ずに、その作品が、何かまで解ってしまう。版画の世界は、とても狭いのだ。 版画小僧にしてみれば、美しいだけの風景や、花の版画をなどを目指したりはしない。 気持ち悪い絵の方か、よっぽど描くのが難しいということを知っているからである。 「小作センセイの展覧会の案内を、ボク持ってますから、帰りに差し上げます」とまで言って下さった。(多摩美)一派なのかもとまで思えてくる。 そうして、貧乏版画家のような、チープで汚れた服を着たアタシが、小作先生の作品を嬉しそうに抱えているのを見て、それはそれで、驚きだったに違いない。 第一、購入決断の理由が、「コレクションに箔がつく」という一点だからねえ。 少なくとも、小作ファンの竜さんに見せびらかすぜ。笑。 コレクターの心理というのは、「ボク持ってます」というのが重大。何を持っているのかで、コレクターの格というのまで解っちゃうんだよね。汗。 超レアなウルトラマンカードを持っているガキの心理と大差ない。 |
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