◆◆◆ 665 ★ 油彩を描く-2 ◆◆◆

2006.4.5

この絵は、創作オムライスと名づけられる。

昔描いた抽象画を白く塗りつぶし、その上に描かれている。

どうしてこんな絵を描いてしまったんだろう?

絵というのは、勝手に出来上がるので困る。

アタシは、何かに憑かれたように、どんどんと絵を作り続けた。

抽象画は売れないので、花の絵でも描こうと思い立つ。

おおっ。額縁屋のオヤジが、ミツコシで、額付き1万円セールで販売していた売り絵のようである。

まあ、原価は、額を除けば、厚塗りでも5-600円ってところなので、10分で描ければ、2000円で卸しても多少の収益は出るという話になる。

10分で描けるかどうかというのは、全く別な話である。

ああ、こういう絵なら、義理で売れるかもなあ。

そんなことを思いながら、こんな絵を描いた自分が嫌になってくる。

そうして、風景画とか、静物しか買いたがらない日本人の感覚というのは、何処から来るものなのかを考えてみる。

世界的なアートの消費傾向というのは、ヨーロッパなんかは、圧倒的に人物が売れるらしい。

肖像画を描いてもらったり、有名人の肖像画を近くに置いたりという需要もある。

日本人は、人物といえば、美人画になっちゃうもんなあ。

あれはあれで、アリだと思うけどね。

日本画の存在というのも、大きな存在なんだと思う。

油彩やテンペラしかなければ、その中で買おうと思うけど、日本画が商売上手でねえ。絵の価値は素人目には判断できない所にあるということのようだ。

もう一枚、今度は、黄色い花を描く。

ま、こんなもんで。

写真だと良く解らないけど、厚塗りなので、近くで見ると、物凄い質感がある。

売らないだろうなあ。

あんまり良くないもんなあ。

心が乱れているのかもしれない。

絵というのは、色の面と面だけで構成するのか、それとも、線で境界線を縁取るのか、

まあ、そのどちらかに分かれている。

面と面の絵に、ところどころ、線で構成させられているという、混合型もあるにはある。

どちらが正しいということではない。

出来上がった作品が、遠くから見ても、よく映えれば良い。

アタシの場合は、圧倒的に、線を描き、その面の中に色をつけてゆくという技法である。

今日は、ナイフで面だけの絵にチャレンジ。

この技法だと、誰が描いたのかという、個性がだしずらいのよ。

ところが、線が入ると、線というのは、人により全く違う空間を作り上げる場合が多いので、絵に独自の世界を作り上げやすい。

まあ、アタシ的には、今のところ、そういう理解をしている。

どんな線を目指すのかというのは、作家によって違うことが多い。

新築祝いという絵でもないけどなあ。

はぁ。

この後、もう一枚、赤い花の絵を描いたが、撮影するのを忘れてしまう。

富士山の上に赤い花が咲いているという絵。

アトリエには、もう何日も行けないということが多いので、絵の具が乾いてくれて丁度ヨイのである。

八百屋さんが、新築祝いに絵を買って下さるというので持参する。ホントウは、薔薇の花でもと思ったのだが、黄色い絵の具をバターのように塗ってしまった為、他の絵を探すことにした。

イロイロとご提案したが、子供が小学校5年生なので、ヌードの絵は却下となってしまう。笑。

そんなことでかいっ。

薔薇の絵でもと思ったが、イイのがなかったので、三岸節子風を持参したが、激しすぎたので、こちらも却下となり、白い花帽子の女が採用された。

ヨカッタ。

八百屋の女将さんは、時々声を掛けてくださって、応援してくれる。ありがとうございます、感謝します。

彼女の動員力は物凄くて、結構、地元の人への知名度は上がりつつあるという気がしている。

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