◆◆◆ 658 ★ 久米美術館・岡本太郎川崎美術館 ◆◆◆
2006.3.19 |
庭園美術館の途中にあった、久米美術館というのに立ち寄ることにする。 私は、このような小さい美術館でも、通ったときに、一度は行こうと決めている。 小さい美術館の人の入りを見るためである。 入館料500円で、サッと見れるような小さい美術館。 それなりに人は入っているが、受付と、見張りのお姉さんの人件費で、入館料は赤字気味である。 それにしても、絵がなあ。コメントのしようがなかったぜ。 まあ、100年くらい前であれば、あの筋でも構わないってことなんだと思う。 でもまあ、あれが美術館の作品ということであれば、見る人は混乱すると思う。美術品と勘違いする人だって出てしまう。 まあいいか。 そんな私設の美術館の一つもない足立区の事を思えば、存在そのものが素晴らしく、身近に絵を見られる場所があるということに感謝するべきなのである。 地域の作家さんを、そうやって大切にしてゆけば、100年後には、コレクターズアイテムよぉ。 練馬区美術館に収蔵されている作家さんなんかは、美術館ブランドに育てられたと言っても過言ではない。 捨てられている区内の美術品のことを考えると心が痛む。 |
|
その後、頑張って、岡本太郎展へ流れる。
私よりちょっと前に入館したカップルさん。 ダーリンの方が、一番初めの絵を見て、「やっぱ、芸実は爆発だねぇ」と一言。 素人目にも一枚目から、爆発しているから、やっぱスゴイ。 個人的には、そんな重要なキリフダを、一番初めの絵で使ってしまっては、彼女との会話が続かないのではないかと心配になる。 でもまあ、カップルさん多し。ちと遠いけど、気持ちのよい丘の上に建てられていて、散策を兼ねたデートコースとしては悪くない。 今日見た展覧会の全ての絵は、脳裏から消去されてしまう。 はぁ。 力の差というのは、こういうことをいうのだと思わされた。 彼は、芸術をもっと身近なモノにするという目的で、企業ノベリティ、メダル、椅子、ネクタイなど、様々なモノに、彼の作品を取り入れて行った。 「グラスの底に顔があってもイイじゃないか」は、アタシも、欲しくなった。 岡本太郎の娘さんも、「作品を手放さずにいたので、川崎市に大量に寄贈できた」と話していた。 そうなんだよねぇ。 あんなに大きい作品は、あっても邪魔だからさあ、寄贈できてヨカッタよなぁ。 アタシは、やっぱ、立体に心が惹かれたよなあ。 立体も、もっとイッパイ作りたいんだけどね。邪魔なのよ。売れないし。笑。 |
|
岡本太郎美術館では、TARO賞の入賞作品も並んでいた。 現代アート系の公募展、560点程度の作品の中から21点が選ばれた。 中の作品には、バンクアートで既に見たことある作品が入賞していた。 狭い場所にあるんだと思わされた。 オシオッサさんも出せばイイのになあ。 人の事など、心配することもないか。 彼女は、彼女で、何かを意図して作品を作っているわけで、アタシにはよく解らないけど、まあ、作家としては立派だなあと思うのよ。 そうして、公募展の入選を目指すより、やっぱり、岡本太郎みたいに、商業デザインとのコラボレーションが可能な作品にも取り組まないとダメなんだろうと思わされる。 自分の思い上がった作品というのは、全く売れることがないという現実がある。 |
|
商業デザインであれば、てぬぐいであろうと、看板だろうと、テキスタイルだろうと、あらゆる分野にニーズというものがある。 オカモト太郎は、イスも大量に作っていた。 オブジェ類なんかにも、心が惹かれたよなあ。 芸術作品をもっと身近な場所に置いて、生活をともにして欲しいという太郎の創作姿勢には、一貫したものがあり、個人的には共感が持てる。 芸術家になどなる必要がない。 地口行灯の絵となり、街頭に並び、地元の皆さんに親しんでいただける方が、私の「身近な場所に置いて欲しい」という夢に近づくのである。 地口行灯の絵は、難航中。 和紙に直接墨で描くという難しさに苦戦。 身近な場所に置いてもらえる日は遠い。 |
Established 1998 Rica's Bar WEB SITE & Since 2003 Atelier Ojara. Copyright (C) All Rights Reserved by Rica Ojara. |