◆◆◆ 636 ★ 書き溜めた日記 ◆◆◆

2006.1.10

書いても書いても、日記は書き終わらない。

絵を差し替えようという気も起こらないぜ。

それでも、思っていたことを書き留めないというワケにはゆかない。

私が、何故これを書いているのかというと、それには理由がある。

展覧会を見ていて、多くの巨匠と呼ばれる人たちは、日記や、なんらかの作品記録を、膨大な数残している人に限られる。

本人が残した場合もあるし、評論家や、家族、応援者が作っているということも無いわけではない。

しかし、多くは、本人が残しているのである。

そうして、作品を理解する手がかりとして、その、膨大な文字情報を頼りに研究者という人が、作品の解説などを(作家の死後に)まとめ上げる場合が多い。

まあ、解説をつけるのは、学芸員であったり、遺族だったりすることもある。

でも、本人の手記に優る資料は見当たらない。

観客はどうかといえば、その、全くの他人が作り上げた研究結果を元に、作品を鑑賞する場合が多い。

この事実は、ホントウに意外なものである。

鑑賞者は、作品そのものを見るのではなく、文字情報から作品を鑑賞しているということである。

日本人は、特に、識字率が高いということもあるかもしれないし、アートのファンというのは、インテリ層に絞られるということもあるかもしれない。

いけ花の展覧会に、こんなに解説があることはあり得ない。

しかし、お茶の展覧会には、お道具の薀蓄とか、作法に関する注意書きなどが細かく説明されている印刷物は多く見かけるのである。

観客の知的レベルに合わせて、文字情報が増えているのかもしれない。

ところが、これが、文学者の展覧会となると、文字ばかりになって、たまに、作家さんの手による絵などが展示されていると、私などは、それだけで、心が休まるのである。笑。行くなよっ。

いつ、どんな絵を描いたのか、何を見に行って、何を感じたのかという話は、私の創作活動に、大きく関わる重大事項である。

特に、作品を見に行った感想は、深く記憶に残り、顕著に作品に反映されてくる。

私は、入り込んでくる他人の作品を取り込まないということができないのである。

そういうことをいつでも思い出せるという意味でも、私は、見に行った展覧会と、その感想を、どこかに記録したいと思っているのである。HPで公開しているというのは、たまたまである。

手で紙に書いた日記より、検索しやすかったりもする。笑。

もう一つの理由は、全く知らない人が、HPを読みに来ているという場面に遭遇することがあるからである。

この前も、OMさんのネコ展の搬出のときに、「これから、2時間かけて帰ります」

などとポロリというと、「埼玉かなんかですか?」と質問され、「北千住です」と答えると、「おじゃらさんですか?」などと言われてしまう。

北千住でおじゃらが出てくるとは、立派な話である。

知名度は上がりつつある。

彼女は、ついでに、「HPも時々覗かせてもらってます」などと、お世辞を忘れなかったために、気の弱い私は、「ああ、日記、サボっちゃって、悪いことをしたなあ、知らない人まで読みに来てくださっているのに。」などと思い、また、こうして、日記を書いてしまうのである。

それにしたって、こんなに大量にある日記を、全部読んだという人もいるわけで、世の中には、ヒマな人が多いよなあ。

そうして、私が、更新をサボっていると、ここからはジャンプできない、バリのサイトを見たりとか、サーチエンジンで、今はリンクが切れているページなんかをこっそりと読んでいるという人もいて、(それは、検索結果の順番で解る)アタシとしては、何ともいえない気持ちになる。

バリ島の絵日記は人気があるので、長期に日記の更新が無い時には、みなさんそちらにジャンプして、もう一度読むように。

アートスクールの作品展の季節となってしまう。

私が出すのは、パート1で、2006年の2/20-2/25日まで。

今回は短いなあ。

だいたい、日曜日にやらないというのが間違っているぜ。

まあいいか。

スタッフの方にオマカセの展覧会だからなあ。

今度から、履歴書にも、この展覧会の記録も入れようと思う。

お教室のムードも、最近は、変わってきて、以前は消極的だった生徒さんも、きちんと作品を出そうという気持ちになってきている。

相変わらず、稚拙な版画を見て、どうしていつまで経ってもよくならないんだろうなあと思いながら、版画を拭きあげる。

線は、よくなってきてはいるけど、売るほどでもないんだよね。笑。

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