◆◆◆ 575 ★ みそらひばり、長島充、国際ミニプリントトリエンナーレ ◆◆◆

2005.12.9

毎日よく絵を見に行くとアタナは思うかもしれない。

何かに憑かれたように、美術館を巡回する。

それは、まるで、彼に会いにゆくようなものであり、否、毎回、新しい、別な男に会いにいくような、イソイソとした気持ちである。

そうして、アートというものに、恋をしていたのだと、やっと気づくのであった。

そういえば、ナカジマさんも、展覧会巡りというのをずいぶんしたとプロフィールに書いてありました。そうしないとね、あんなにスゴイ作品は作れないってことなんだと思います。

日本橋タカシマヤで、みそらひばり展。

この筋の展覧会は、もの凄く集客できるので、客の入りをチェックしに行く。

そうして、入り口に掛けてあった、ヒバリの肖像画(ファンから贈られた品で、作者は不明)に釘付けになる。

そういえば、アタシも一枚頼まれていたよなあ。肌色を三度程塗り重ねている。

マチエールをどう作るのかに、少し迷いがあって、まだ先に進めていない。

肖像画だから、似ていないと意味ないけどねぇ。笑。

それでも、モディリアーニの肖像画みたいに、誰を描いても、彼の絵であるという絵も、この世には存在する。

もう少し力をつけて、表情を本人に似せてかけるようにならないとなあ。

ひばりの衣装は、間近で見るともの凄く迫力があった。

宝飾品コーナーでは、ツタンカーメンの墓の出土品かと、鳥肌が立った。

そうして、こうやって、彼女の17回忌に合わせて、展覧会を開いては、ファンの方に親しんでいただいている息子さんも立派だと思うのだった。

結婚式の会見で、「僕は、(母に)生かされています。そのことに感謝し、ファンの皆様のために母の存在を広めたい」的なことを話されていたのを思い出す。気づけてヨカッタね。

自分で気づかない限り、人は成長できないのである。

出口には、衣装のレプリカを着て写真撮影できるというコーナーがあり、1枚6000千円。

サイズが合わなそうというのを除けば、アタシも、不死鳥伝説の、羽帽子の衣装を着てみたいぜ。アトリエに展示して、来た方に、一生笑って頂けそう。

来年の年賀状案。

腐食に失敗しなければ、この版で凸刷りします。

限定30枚程度と思う。(印刷速度によります。)

後の人のは、インクジェット印刷になる可能性大。

作るの大変なの。

お買い上げのお客様優先ってことで、ヨロシクですぅ。

それから、不忍画廊に足を運ぶ。実は、今日は、ここで、長島さんの作品を見ようと、いつものメンバーで集まる約束。

猫にオッパイの作品には心が惹かれたけど、それどころではないことを思い出し我慢。

長島さんは、作田センセイと同学年。

そんでもって、「芸大受験の友」なのだそうだ。笑。

二人とも受験には失敗されたので、関係は、「芸大受験の友」ということになる。

なんでも、ベルボトムのジーンズなどを履き、頭には、カワヒモのような品を巻いて受験されたのだそう。まるで、現代アート的映像が脳裏に描かれる。

センセイも、ナガシマさんも、昔はイケメンだったので、結構カッコよかったかもなあと思いながら、全員で爆笑。

それでも、そういう思い出があるというのがイイなあと思う。

アタシの時には、ツッパリ系、水っぽい服が大流行だったからね。どーもね。笑。

引き出しを開けると、そこは海。

新井さんに、現代アート系の画廊を知らないかと伺ってみる。作品の話をすると、腕組をされて、S美術館辺りがイイかもしれませんね。

現代系のコレクターさんなんかも沢山きますし。新鋭作家さんの展覧会のときに、入れればね。

などとアドヴァイスをしてくださる。

一点だけだからねえ。

「あ、でも、審査があるらしいですよ」。などと、追加で教えてくださる。

審査かあ。どーよ。

その展覧会であれば、見に行ったことがある。

ちと筋が違うムードなんだけどなあ。

もう少し、離れてるんだよね。笑。

どちらかといえば、あの、ハゲ頭にチン餅のセンセイに見て欲しいんだよなあ。

もしくはさ、アメリカの現代アート系の収集家が出入りするような画廊とかにさ。

とりあえず、S美術館はパスにして、年末に目黒区美術館で開かれる、コロニ展に出すことにする。

それにしたって、どーやって展示すればいーんだろうか?

そんでもって、「国際ミニプリントトリエンナーレに行こう」という話に決まり、三人で、京王多摩センターまで行く。

展示品は670点、ファイルの中の作品も合わせると全部で1100点の展示品。

それ以外に、落選した作品というのもあるらしい。

お教室のI女史の作品も、2003年のファイルにあり、三人で大騒ぎになる。

「うっひょー。Iさんのじゃない、これ、そうだよね。きっとね。」

小さな版画を取り囲んで、顔を近づけて見る。

センセイの作品は当然として、池田さん、インク講座でご一緒だった、OMの黒柳さん、小林大センセイの作品など、知ったお名前もいくつもあり(作品を見て解る)狭い世界なのだと思わされた。

選考のポイントは、やはりオリジナリティ。

似たような品2点の中で、他の人にはない、強烈なオリジナリティーがある作品が選ばれている。

二点あると、オリジナリティーが審査員に伝えられる。

ということになる。

ハマナカ君は、今度、出すといいと思うよ。

プレートマーク頑張ろう。

その後、ささやかに忘年会をして帰宅。

京王多摩センターは、みんなでワイワイと行くに限るわぁ。