◆◆◆ 567 ★ アトリエ宴会 ◆◆◆

2005.11.30

いつも来てくださる方が集まり、アトリエで、ささやかにワインなどを飲みながら、絵を眺める。

絵がこちらを見つめているという状態である。

花帽子の女たちは、あまり人気が無かったようだった。笑。

イイのは売れてしまっていたということもあるし、並びすぎていて、迫力が出すぎたのかもしれない。

一人は薔薇の作品を選び、もう一人の方は、ドローイングをお求め下さった。

いつも応援ありがとうございます。

まだまだ稚拙な作品であり、売るほどでも無いというのが自分の本音の所です。

絵には、まだ動きはないし、油彩は、他の作品と比較しても、特に稚拙なのです。

その絵が、もっと良くなる日が来るであろうという希望的観測はあるものの、その日が、いつなのか、明日なのか、10年先なのかはまったく解らないということになります。

あまり人が来ないのが特徴ではあるが、ポツリポツリと絵は売れるという驚くべき展覧会でもある。

夕方は、地元のアートイベントの会の人たちに、何やら会があるのでと誘われたので、参加することに。

昼から飲みすぎで、体調不十分だったのが悔やまれる。

もう少し飲みたかったぜ。笑。

地元のアーティストをサポートしようという活動をしていらっしゃる方たちは、絵には全くの素人である。

たとえば、100万円レベルのリトグラフの話になったり、ラッセンの版画を買いたいんだけれどもという相談を受ける。

ネットでの売買価格の話や、どういう部分を見て、作品を判断すればよいのかという話で盛り上がる。

アートのことを皆知りたいのに、きちんと説明してくれる人がいないということのようだ。

絵の見方というのは、そんなに難しくない。

良い絵のことだけ解れば、良い絵、それ以外という分類ができるようになる。

松園や北斎を見れば、それ以外の作品のイマイチさを理解できるということになる。

売り手にしてみれば、そんなこと、お客さんに知ってもらうと、困るのである。

安く仕入れた作品を芸術として販売したほうが、彼らは儲かるからである。

店頭には、悪い絵が並び、良い絵は、奥に隠される。

まあそういうことなのだろう。

それは、画廊の格とか、扱う作家とか、作品の筋なんかでも違うし、お客様の勉強不足だって悪いのだ。

絵のことがわからない人で、金を持っている人がいたら、「この絵は、希少だ」などと吹き込むと、ほしくなって買う人も少なくない。

まあ、そういうイロイロな状態が複雑に交錯しあって、アート業界というのは、初心者には不安だらけなのだ。

アートの見方のコツを教えてあげたり、「この絵のどこがイイのか全く解らない絵」についての良さを考え(たり、調べたりす)ることそのものが、アートを楽しむ時間なのだということが解ってくると、絵の見方は変わってくる。

どんなに情報を集めても、最終的には絵の良さが解らないという作品だって、大量にある。

そういう絵であっても、「いつかは(良さが)解る日が来るかもしれないから、とりあえず、保留」と心に留めておけば、何かをきっかけに、理解が進む場合だってある。

今度から、アートのレクチャーは金取ることにしよう。

たはは。

人生が楽しくなること請け合いだぜ。