◆◆◆ 517 ★ ライブペインティングの感想 ◆◆◆

2005.10.1

アタシのわがままで、場所が奥まった場所になったというのは、自業自得である。

炎天、外で描くよりは、人が少なくても屋内でという希望を出した上に、絵がデカイので、他の人の迷惑にならないように、奥になっていった。

まあそういうことである。

表側に展示してある私の絵に引きつられて、中に来てくださった方は何人もいる。

油彩の値段を尋ねて来た人は2人もいた。

彼らは、気になる絵があったみたいだが、アタシに、「この絵は売れ残りだから、アトリエの個展に来て、新作も見てから決めたらどうだ」

などと、説得される。

何がなんだかよく解らないまま、チラシを手渡され、「ホームページを見て、よく考えるように」などと、更なる助言が与えられる。

何十人も来た人の中で、値段を尋ねるというのは、恐ろしく勇気のいる話で、それは、かなりの見込み客ということになる。

たとえば、もっと人の集まるところで、愛想を振りまいたからといって、それは、ムダ打ちになるということでもある。

値段を尋ねた方のうちの一人は、「外に出て、もっと来た人との対話を積極的にするべきでは?」という助言に対し、アタシは、「日に焼けるとシミができる」

などと、人生の優先順位を述べる。

彼は、おおいに笑い、個展のチラシを握り締め去ってゆく。

私の作品は、誰にでも売れるという作品でもない。

もし、多くの人に売ろうとするのであれば、もっと、大衆に受ける作品になってゆくはずなのである。

そうして、「そういう方向を知りつつも、自分の道を進もうと決めたのですよ。」などと、来た人に話す。

よく解らないながらも、私の絵を見つめては去ってゆく人多数。

これで良いのだと思う。

多くの人は、アチコチで情報を集め、その他の作品の価格調査もし、私の絵のことが、更に気になれば私のところに戻ってくるし、もっと良い絵があれば、そちらを買うだけのことである。

不思議なことは、それが、どんな絵であったとしても、良い絵は売れ、悪い絵は売れ残る。

それは、アタシが、「この絵はまだ稚拙だから、もう少し良いのが出来るまで待ったらどうか?」と説明することもあるし、「こちらの絵の方が良いから、こちらをオススメします」

などという、代替案の提案などもされる。

買う人は、イロイロ悩んだりしながらも、中にある一番良い絵を持ち帰るのである。

アタシの個展は、その場で売ってしまい、お持ち帰りしていただくので展覧会が終わると、良い絵が少なくなってしまうという物凄い欠点がある。

が、展示する絵が無くなると言うことは無い。

そうして、一枚も売れたことの無い抽象画が大量に並べられ、誰にも飾られずに売れ残ったままである。

ジュジュちゃんと、小学生。

ジュジュちゃんというのは、千住のマスコット(らしい)。

んー、シュール系なんだろうか?

作品は、1日目で80%程度完成したと思われたが、細部を全部塗りなおしたり、細かいラインを引いたりしたので、終わったのは結局3時半頃であった。

もう一枚描くかどうか迷ったが、何も描かずに帰ると、カンバスがムダになってしまうので、カンタンな作品を一枚作る。

こちらを乾燥させて、今日は終了。

二日間立ちっぱなしで、それが疲れるよな。

まあ、絵は毎日描いているし、描き始めるととめることはできないので、それは、どこであってもいつものことなのである。