◆◆◆ 457 ★ カラーインクの習作-3 ◆◆◆
2005.8.9 |
カラーインクの応募作品作りは2日目となり、画材の使い方のコツが掴めてくる。 カラーインクには二種類あって、完全に水溶性で、描いた後にも、水をつけるとまた色が滲み出てくるタイプと、完全に乾燥させると、色が定着するタイプがある。 水彩絵の具とアクリル絵の具のような差である。 カラーインクというのは、本当に発色良く、お高い水彩絵の具と並んでも、色はもっと美しい。 パソコンでスキャンすると、その美しさが表現できないのがもったいないぜ。 コミック系の人とか、イラストレーターさんなんかでは、この画材を使っている人が多いのに、画家となると、インクを使って絵を描く人というのはあまり見かけない。 アタシは、ケリーしか知らない。 まあ、屋外でというのはムリな世界だからかもなあ。携帯には不向き。 |
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そうして、色に任せて、ワケの解らない絵が出来てゆく。 こっ、この絵はぁぁぁぁっ。 落選決定ですから、送らないでください。 みたいな世界。 ホントだよねー。 選ぶ方が普通の感覚だと、この絵はムリだろう。 だいたい、「ありがとう。」 というのが伝わってこないぜ。たはは。 絵を描いていると、だんだんと、思考から離れてゆき、色をどこに配置するのかということだけに集中している。 それでも、こんな感じであれば、雑誌のカラーのページなんかにはよく映えて、結構良いムードかもなあ。 雑誌の人もキッパリお断りって感じかも。 世の人は、意味を求めたがる。 |
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ワケの解らない絵は、机の上一杯に広がり、乾燥させている間、紙粘土の作品を作る。 今日は、またカメラを忘れてしまい、撮影は出来ない状態。 ごめんね。 今日は、旧式のガソリンスタンドのポンプを一個と、車を一台作る。 紙粘土の制作というのは、楽しい時間である。 よく、コマ撮りして、アニメーションにしたのを見たりするけど、あれはあれで大変である。 そんなんじゃなくても、粘土をこねていて、どんな形にしてゆこうかと試行錯誤するのは楽しい。 一旦作りかけたフォルムは、またダンゴ状に丸められて、次の作品になる。 粘土によって、こんなに作り勝手が違うというのにも驚かされる。 そうして、出来上がったガソリンスポンプの作品を見て、何てつまらない作品なんだろうとガッカリする。 オジャラよ。同じガソリンポンプでも、もう少し面白い作品を作れよ。 そういうことなんだろう。 どんな場所にも、自分の表現を入り込ませる余地というのはあるものなのだ。 足りないのは、面白い作品を作る能力ということになる。 |
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今度は、イラストレーターの作品ファイルというのを見る。 3Dや、粘土作品を撮影した作品というのもいくつもあるのである。 やっぱり(自分の作品とは)かけ離れた場所にあり、こんなに完成度を上げられるのかどうかという不安が襲ってくる。 そうして、そんな作品と自分の作品の違いがどこにあるのかを考える。 同じ物を作ろうとするのが間違っているんだよなあ。 作家であるのならば、自分の作品でなければならない。 現実から離れた独自のフォルムを作り上げる。 それが私の進むべき道ということのようだ。 何ものからも開放されて、自由な世界を作り上げるというのが、世の中で一番難しい創作活動なのである。 そうして、ガソリンスタンド社に持参する、ポンプのカットや、ありがとうに応募する作品を描きあげてバッグの中に入れる。 営業用の作品ファイルも完成しつつあるしなあ。(今回からは、グラフィックデザイナーよぉ。爆) S君よ待っていろ。 |