しゃぼんだま あおいそら
(ブログ by 芸術家 おじゃら りんご)

◆ 5517★ 寒山拾得 ◆

2021.8.28.

横尾忠則さんの展覧会で、寒山拾得のシリーズが何枚もあった。(この話は、ちょっと前にも書いたかもシランが、スマン)

寒山拾得というのは、有名な禅画のモチーフ。

寒山というのは、天性の詩人で、事情があって路上生活のような人生。(確か洞窟生活)

拾得は、近くのお寺の料理人(下働きのような感じ)で、寒山にご飯を施す担当。(うろ覚えなので違ったらゴメン)

その他に、豊干という、トラとセットの坊さんが主な登場人物らしい。

この四人が描かれている屏風などは、禅画の画題として好まれた時代があったらしい。

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どういう教えかといえば、寒山は、苦境にも関わらず、天真爛漫でいつも詩を書いたりして過ごしていた。

ボロを纏い、掛け軸を持っているのが寒山。

拾得は、箒を持っているのが常で、二人セットで描かれているのが、絵の特徴である。

豊干は、虎と共に描かれている。

そういう、財産などに囚われずに、苦境にもめげず、詩歌を作って生きるという素晴らしさや自由な精神性、金銭から解放されよという世界を説いた話という骨子。

寒山は実在の人物で詩も残っているらしい。日本でも単行本になっているぐらいだからね。禅の方の知性というのは、一途だわー。笑。

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横尾忠則さんの展示の、寒山拾得のシリーズでは、トイレットペーパーを持って、トイレに座っている寒山とかさ、掃除機を持っている拾得とか。

まあ、そんな、パロディっぽい大きな絵が沢山並んでいてさ、品が無いだけのその絵には、何の尊敬も、禅への理解も感じられなかった。

見ていて正直、ムカついた。

「うわーっ、ヒドイなー。」汗。

という感想。

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茶道とか、禅を信仰している人には、正直、受け入れられない内容だろうというのがアタシの気持ちである。

それらに、たいして傾倒しているワケでもないアタシだって、あれはダメだろう。という憤り。

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でもまあ、茶道の人や、禅の人は、横尾忠則展には行かないよなと思って、なんか、大いに納得したんだよね。

住む世界が違うんだから、別に、見もしなければ、アタマにも来ない。

インターネットの悪口と同じだよ。

見もしなければ、頭にも来ない。

そういう話じゃんか。笑。

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森村誠一さんの写真なんかにも、キリスト教をモチーフにした画題の写真がいくつもあって、それが、信仰を冒涜するような内容だったりして、アタシは、(自分はクリスチャンじゃないけど)本当に頭に来たんだよね。

日本で有名な現代作家さんが、一時が万事そんな表現で奇をてらうことが芸術だと「はき違えている」のであれば、絶望しかない。

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作品というのは、見る者を不愉快にしてはいけないんだよね。

特に、それを大切にしている人がいるものこそ、こちらには、信仰が無くても、冒涜すべきではないんだよ。

それ(色々な価値観を否定しないという行動)が、国際化であり、争いを回避できる唯一の道なんだよね。

まあ、アタシは、絵を見て、寒山拾得だと解ったけどさ。

最初は別な絵かなと思ったんだけど。

(それが何だったのか思い出せない)

ということで、勉強させていただきました。

どんな展示であっても、見なくてヨカッタと思う事は無い。

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絵には、ある程度の品格も必要だと教えて下さった木村林吉先生には、本当に感謝しています。(*゜▽゜*)ノ

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