しゃぼんだま　あおいそら　
（ブログ　ｂｙ　芸術家　おじゃら　りんご）

◆　4852　★　プラド美術館　◆

2020.11.22.

フランシスコ　デ　ゴヤ

「カルロス四世の家族」

時代の証言者として残した傑作。

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18世紀半ば、日の沈まぬ帝国と呼ばれたスペインは、衰退の一途を辿っていた。

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趣味に明け暮れていた王に代わり、実験を握っていたのは妻のパルマ。

浪費家で政治に全く関心がなかった国王の表情は、どこかウツロ。

49歳でほとんどの歯が入れ歯だった王妃。その肌は、くすんでいる。

それに対比するように、煌びやかな衣装が、王妃の老いを一層際立たせた。

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王妃はのこの絵を見て激怒したが、ゴヤは、書き直しを一切拒否。

主役は子供達だとまでキッパリと言い放った。（という記録もある）

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6人の子たちは、王の子供ではなく、王妃の不倫相手との子ではという噂もあった。

画面の左側には、王妃と対立していた王子のフェルナンド7世。

この7年後、父を排斥し自らが王になるが、その後、ナポレオン軍に降伏し、スペインを衰退させてしまう。

この絵は、衰退に向かうスペインとその家族。たった一枚の絵の中で、王家の人々の人格や、将来までも証言した作品である。

13人では縁起がわるいので、絵を描いているゴヤ本人を描き入れて、14人にしたともいわれている。

　

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