しゃぼんだま あおいそら
(ブログ by 芸術家 おじゃら りんご)

◆◆◆ 4616 ★ 日日是好日-2 ◆◆◆

2020.9.26.

日日是好日。

この映画に、私は何を期待していたんだろうか?

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映画の中で、最初に茶道を習ったシーン、

「これは、ここに置いて、これは、ここに置いて、それは、そっち。」

と先生がご指導くださる。

生徒さんが、「これは、何故、ここに置くんですか?」

と質問すると、

先生「茶道は、形から覚えるものだから、理由云々は(作法が)できるようになれば、あとからついてきます。」

などという答え。

アタシは、その答えは、余りにも理不尽だなと思った。笑。

それは、アルバイト先の、オババ同士の、ホントウに低次元な話でのモメごとであるとか、ウチに来ていた神経症の婆さんの、日々の逆鱗の痴話話が、走馬灯のように脳裏に浮かんでは消えた。

そうだよ。その、意味が分からないけど、まず覚えて、それに習う。

何の疑問も抱かず、袱紗の畳み方を覚えさせられ、茶道具の配置、お湯の入れ方、炭の配置、とりあえず、そういったものを、毎週毎週繰り返すのである。

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茶道の教室では、メモを取ったりしてはいけない。言われたことをその場で覚えて、次には、それを出来るようになっていなければいけない。生徒さんが何人もいれば、指導がそれなりに反復されるから、覚えやすいのかもしれないけど、人数が少ないと、覚えるのが大変かもな。

特に、アタシのように、疑問が解決しないと記憶できないタイプには、難しい習い事だと思う。

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でもまあ、何の疑問も持たずに、指導に従い、言われたことを繰り返すという訓練だと思えば、日本人的な手習いである。

歩き方、戸の開け方、お茶の点て方、周囲への気の配り方、おもてなしの心。

そういったものは、ある程度時間をかけて習得しても、人生の邪魔にはならないわけで、1年でも、2年でも習えば、着物も着るだろうし、着れば、着付けも美しくできるようになるだろうし。

逆に、そういう事を全く知らない、ガサツで下品な人を見かけると、お茶でも習えばヨカッタのに。とさえ思うこともある。

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そうだよ。

言われたことに対して、何の疑問も持たずに、反復できる能力というのは、日本では重視される。

そういう訓練だと思えば、スゴイよね。笑。

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