◆◆◆ 354 ★ ジェームスアンソール、ウナセラディトウキョー、Kenta69 ◆◆◆

2005.4.29

今日は朝から、世田谷・目黒辺りを攻略。

一人では到底行けないので、お友達を誘う。

なんといっても、移動時間が長いので、二人の方が楽しいのである。

そんでもって、まず、世田谷美術館から。

渋谷駅3番のバス乗り場から、成城学園前行きに揺られ三十分。

用賀からバスというコースもあるのだが、時間的に余り変わらないのと、渋谷発は始発で、しかも、6分に一本の頻度で出ているので、こっちに決定。

砧町で下車して徒歩10分である。

不便な場所にある美術館というのは、それだけでガラガラだ。

美術館をこれから作ろうと考える人は、立地についての重要性を、もっと考えるべきだと思う。

町田の美術館のように、一部を市民に貸し出すことで、もっと、利用されると思う。

世の中、発表したい人ばかりなのである。

ウナセラディ・トーキョーというのは、アラーキーその他の写真展。

有料なだけあって見応えがあった。

アタシは、桑原甲子雄さんというの人の写真が素晴らしいと感じた。

瞬間表現が極まっていて、俳句のような写真群に驚かされた。

写真というのは、瞬間を切り取る作業なのだが、多くの写真には、動きが無い。

そういう中で、可笑しさ、動きなどを上手く撮影している作家さんというのは、大量に撮影しているのである。

しかも、その中から、動きのある作品をピックアップする能力があるということである。

その辺がね、プロとシロウトの差なんだよねえ。

ブレていなければヨイというのではなくてね、動いているとか、感動がないとねぇ。

その後は、休日だけ走るというバスで二子多摩川まで行く。

そんでもって、巨大フードモールで昼食。

ニコタマって、セレブな街なのね。

どれもがお値段も敷居もお高くて、アタシのいる場所ではないということはよくワカッタ。

はぁ。

ここ何年か、服はモライモノを着用なので、服を買うという購買行動は、人生から除外されている。

かろうじて買うのは靴くらいで、バッグは、すでに大量に持っているのに、更に当たったりもする。

世の中デフレである。

その後目黒の庭園美術館でジェームスアンソールを。

ジャポニズムのブームで、彼も、浮世絵を模写する。

品揃え的には、庭園美術館が精一杯頑張りました。

みたいな感じだが、予算限定で厳しい内容だと思う。

ジェームスアンソールの作品は、図録で見ると、物凄く映えるのだが、実物は、油がぬけてしまい、色が飛んだような作品が多く、絵の保管というのは難しいのだと思わないわけには行かなかった。

浮世絵の模写以降、構図は洗練され、登場人物には動きが出てきて、絵としての面白さが増している。

西洋絵画と比較して、浮世絵の瞬間表現というのは、ホントウに進んでいると思う。

それは、素描を描いている量が違うのである。

瞬間表現を意識して、どのくらい筆と墨で練習を重ねたのかというのが、絵を見れば解る。

日本画の世界、浮世絵の世界というのは、それくらいに技術が高いのである。

その後、今日のメーンである、kenta69さんの展覧会に足を運ぶ。

去年行った時よりも、線がずっと良くなっていた。

が、お値段も値上がりしていて、考える金額だった。画廊にも払わなきゃならないし、仕方ないよねぇ。外にお金が出ると、やっぱ、絵の価格設定はある程度値上がりしてしまう。

アタシが買った、多賀新さんの版画を見せてあげたいぜ。

絵はキレイなんだけど、やっぱ、何かで転写しているんじゃないかという感じで、勢いがイマイチ。

あれくらい描ければ、意識して、ペンなどでドローイングを重ねれば、サラサラと線が作れるようになると思うんだけどなあ。

まあいいか。

来年に期待。

アタシも、彼の個展の風景というのは、是非絵にしてみたい。たははは。飾れないかもなあ。(謎爆)

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