◆◆◆ 353 ★ 油絵を描く-2 ◆◆◆
2005.4.28 |
3300円もした三岸節子の花の画集。
何冊も画集があったが、花の作品だけを選びぬいたこの作品集に一番力を感じた。 記念に、一枚なんか描こうと思う。 昨日画廊で拝見した、渦を巻いた黄色い花。 これにしよう。 キラキラとこぼれてくる黄色い絵の具は、黒い渦とか、背景に引き締められて、アタシに迫ってくる。 (売りモノではないし、絵の具代がかかるので)実物と同じように、大きいのを作っても仕方がないので、失敗したカンバスの上にとりあえず描いてみる。 げげっ。こんなに小さいカンバスなのに、絵の具大量。 絵の具代のことなど気にしないで絵を描けるようになりたいぜ。 この絵は、これから、何回も上塗りされて、そのうちに似てくる予定。汗。 |
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人の作品の模写というのは、作っていると情けなくなる。 自分の絵を描かねばと思うし、自分の絵を描きたいという気持ちがどんどんと沸いてくる。 彼女のどの絵も、何百回も塗り重ね進んでゆくというのを除けば、まあ、そのうちに作れるんじゃないかという気になってくる。性格的に、そんなに長い間一つの作品に取り組めない可能性はある。 が、それは佐野さんみたいな、目に見えない世界とは違うのだ。佐野さんの絵は描ける気がしない。 誰にも真似できない、その作家にしか作れない線とか、構成なんかが求められるのだなどという考えが、ぼんやりとアタマの中に沸いてくる。 そうして、アタシは、やっぱり黄色で絵を描こうと思い、少しフォルムを強調してみる。 右の3つの花は要らない気もするし、あったほうがイイような気もする。 とりあえず、物凄い厚塗りなので、ヒビ割れてくるだろうというのは考えられる線である。 このあと、もう少し、黄色、赤、黒(→ホントウは、ウルトラマリン)色を重ねて、この絵はアタシの絵になってゆくだろう。 とりあえず、三岸節子さんの作品は、アタシの脳裏に刻まれ、図録は時々開かれることになるだろう。教えてくださった皆様、ありがとうございました。無料券を下さったミナサマ、ありがとうございました。 アタシの絵は、彼女のようには絵は売れたりしないと思うし、アタシは、あんなに苦しんで作品を作ったりはしないと思ったりもする。 苦しんで作ったから値段が高いというのとは違うのだ。作品が優れているから(欲しい人が多くて、だけど、作品は限られているから)値段が高くなるのである。 |
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乾燥棚が満杯になってしまい、絵を描き続けることができないので、乾燥した作品を実家に持ち帰ることにする。 絵は、保管用の作品と、もう一度、使いまわす稚拙な作品を分ける。 去年の12月頃までに完成した作品は、ビニールに詰められて、更に袋に入れられる。 乾燥棚は、ガラリと隙間ができ、そこに、どんどんと描きかけの絵を掛けてゆく。 そうして、稚拙な作品の上に絵の具を置いて、もう少しマシな絵が描けるようにと、女の絵を描く。 顔の表情というのは、絵の中でも最も難しい。 女が、笑っている顔を描きたい。 やさしさや、人の良さ、やわらかさ、そういう中にも毅然としたモノがある女を、アタシは、どんどんと描きたいのである。 鍛錬が足りないので、絵はまだ失敗する。 |
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節子の模写をすると、絵の具を大量に消費する。そうして、チューブから絞れなくなった絵の具は、チューブを切り裂かれ、尚も、絵の具を剥ぎ取っては絵を描く。 アタシの絵の具箱の色はどんどんと少なくなる。 基本的には6本程度の色と白を2色使う。 あとは、安売りの絵の具というのが時々飛び入り参加し、ガラリと色彩を変えてしまうことも多い。 最近増えてしまった図録も、自宅に持ち帰り、アトリエを少し整理しようと思う。 図録が無くなると、もう一個の乾燥棚まで手が届くようになるからである。たはは。 |
それにしても、ミヤモトサブロウ風になる予定だったのに、何でかなあ? |
昔油絵を描いていたけど、もう長いこと使っていないのが押入れにしまってあるという皆さん、下さい。 固まっていてもいいです。(→そのまま、使い、マチエールの一部にしますんで) それでも、一枚絵が売れると、何個もの絵の具が買えて、絵の原価というのは安いものなのだと驚かされる。 それでも、描く量が多くて、売れる作品はほんの一部なので、いつも赤字なんだけどねえ。たはは。 コロニ会でデッサンした、伸びやかなスケッチを取り出して、一枚油彩にする。 傍らにブーツがヨジれて立っているのが、スケッチに描かれている。 背景を何色にするのかというのが一番の悩みだった。 赤い布には気が向けば模様をつけると思う。 あけっぴろげなそのポーズや表情もナカナカで、大きいカンバスに一気に描く。 描くのはいくらでも描けるのだが、乾燥する場所がないのよねぇ。 なんとかしないとなあ。 この絵は、あと2回くらいで仕上がると思う。 今日だって2時間位だもんなあ。 こういうのを連作で何枚も作りたいぜ。 |
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