しゃぼんだま あおいそら
(ブログ by 芸術家 おじゃら りんご)

◆ 3298 ★ 旧閑谷学校 講堂 ◆

2017.11.23.

国宝 旧閑谷(しずたに)学校 講堂 1670年竣工
現存するもっとも古い 民衆のための建物
歳月に磨かれた重厚なオーラ
建物自身が、静かな哲学である。

92坪の講堂 総床板貼り 
拭き漆仕上げ
ほぼ装飾の無い建物。
純粋であることの魅力、優しい厳格さ、

**************
藩主 池田光正
 学問を奨励した名君
津田永忠
天才技師 岡山のダビンチ

****************

3つの奇跡
屋根、
床下
石垣

************
屋根の奇跡
*普通の屋根

通常、野地板(のじいた)の上に、壁土を敷き、瓦を接着する。

*閑谷の屋根
入母屋造り 備前焼の本瓦

瓦の置き方に秘密が隠されている。

壁土を使わず

   Ω      丸瓦
   ●      木材
___ ___   平板

というように重ねていく。
木材の下には突起がある。

蒲鉾の下に、垂木を通したような造形。

手間のかかる造作であるが、この技法は他に例がなく、
建物を長期に、埃から守り、美しく保つことができる。

壁土を天井に使うと、長い時間の経過の時に、
土が粉になり、床に落ちる。それを利用者が踏むことで床板も傷む。
と考えた。
そこで、壁土を使わなかった。という成果が300年後にも、
建て替えや大きな補修なしで、建築物が利用されているという結果に結びついている。週一度程度の掃除でも、床は、ピカピカ。鏡のように光る。

ミラクルー(*゜▽゜*)ノ

*********

* 床下
建物の下は、基礎が、他の敷地より、一段(50センチぐらい)、高く上がっていて、和製セメントで基礎が作られている。

和製セメントの作り方
●赤土 
●石灰 貝殻の粉を砕く
●スサ 麻糸を細かく切ったもの
●お酒 分子と分子を馴染ませる 親和材
●お粥 凝固剤
●マツヤニ 防水

材料すべてを混ぜ合わせる。

ヨーロッパのセメントは、カチカチに固まって伸縮を繰り返すことにより劣化が始まる。

和製セメントは、柔軟性が多少あり、300年も経って、ビクともしない。

***************
和製セメントを基礎に利用し、水分が建物の上に上がってこないような構造にしたため、建物が傷まずに、現存している。

***********************

柱は巨大な欅の木を四等分して、丸くくりぬく、

丸太を芯を中心にして1本で切り取ると、木がねじれてしまうのだが、この方法だと、木がよじれないので、恒久性を持つ。

************
長押(なげし) 柱と天井の接着部分には、漆のパテを使って隙間なく接着している。

************************
蒲鉾型の石塀

高さは1.5-2m
厚さは1.8メートル。

一切の植物が、隙間からは生えてこない。
理由。
隙間なく、キッチリと、ギチギチに石をくみ上げる凄まじい精度。
真ん中に入れる、割栗石を徹底洗いし、土や種を取り除いて利用している。

*********************
300年、ほぼ無修理であれば、お安いかもな。笑。(*゜▽゜*)ノ
しかし、この構造は、この建物にしか見られないらしい。
庶民には広がらなかったのねー。
今になって、気づいた人がいたって話で。
理由は、建物の劣化が小さいことには価値があるからだろうと思う。

いつか行きたい。

**************
学校は今でも使われており、江戸時代の授業が再現されたりしている。
スゴイ。(*゜▽゜*)ノ どんな授業か体験してみたい。

 

#おじゃらのブログ  #アート創作日記 #index #新作ART

#ojara #おじゃら #しゃぼんだまあおいそら 

#Art_works #kitasenju #art_diary 

1998- #Rica's_Bar WEB SITE & Since 2003-#Atelier_Ojara.

Copyright (C) 2020 All Rights Reserved by #Rica_Ojara_Manzana.

#おじゃら_りんご official website

 

-------