しゃぼんだま あおいそら (ブログ by 芸術家 おじゃら りんご)

◆◆◆ 2596 ★ ドミニク・アングル ◆◆◆

2016.7.22.

フランス新古典主義の巨匠・ドミニク・アングル

画家人生を通じて、究極の裸婦像を追求。

「端正で優美な画風で理想の美を追求した画家」

女性の美しさこそ芸術の理想。

「グランドオダリスク」(ハーレムの女性)

ナポレオンの妹 カロリーヌからの依頼により描く。

1870年のサロンに出品

エキゾチックなターバンを巻いている女性がこちらを振り返る。

すらりと伸びたしなやかな手足。

弓のようにしなる背中の曲線美

象牙のように滑らかな肌の質感。

女性の体から、すべての皺を取り除いたことで

赤子のような肌になり、

裸体画の最高傑作と称される。

画家のデッサン力が、官能的な曲線に如何なく発揮されている。

よくよく見ると、不自然な点

手足が、長く見え、足は、実際には不可能な形で描かれる。

これまでの絵画は、人体は、正確に書くことが普通であった。

アングルは、デフオルメして描く。

批評家たちは、解剖学的に正確な絵ではなかったため「背骨が三個多い」などと、揶揄。

イタリアで学んでいるときに、ラファエロの絵に心酔。

ラファエロは地上に降り立った神に他ならないというほど。

イタリアでの生活は厳しく、肖像画などを描き、生計を立てていた。

*やっぱ、この方、絵が上手いよなー。

四十四歳で、フランスに戻る。(ダビッドの後任)

画家としての出世の階段を順調に登る。

アカデミーの重鎮として画壇に君臨。

守るべき伝統と、自分の美意識の中で苦しみながら、生涯理想の美を追求しつづける。

トルコ風呂 アングル八十二歳のとき。

画家人生の総決算。

この作品はナポレオンの親族による注文。

裸体だらけなのを見て、絵は返却される。

死の直前でさえ、三十台と同じ情熱を持っていると豪語したアングルならでは。

*この絵は、横美にきたときに見た。

「デッサンとは、芸術における誠実さである。」

優れたデッサン力を武器に、生涯に渡って理想を追求した。

美のためには、常識に反することも恐れなかった。

その精神は、セザンヌ・ピカソ・マティスなど、多くの後進に影響を与えた。

このころ、日本では、歌麿の版画がはやっていた。

「寒泉浴図」

浮世絵では珍しい裸体(後姿)をとりあげた作品。

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どちらも、エロジジイだっただけだろうという内心。美しい絵が多く残ったという意味では、女性の美しさこそが素晴らしいという結論。キッパリ。

エルミタージュ展だったかな。アングルの素描の美しさに気絶した。(*゜▽゜*)ノ

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