◆◆◆ 2161 ★ がんになったときに考えること-2 ◆◆◆

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2015.4.3



5)家族と一緒に説明を受ける 

診察室で聞いたことを全部理解できる冷静な患者さんは少ないと思います。

検査の結果は、できたら家族や友人と一緒に聞きたほうがいいです。

もちろん聞きたいことは予めメモしてから診察室に入ってください。


6)治療方針を決める

そもそも、なんのための治療なのか?

手術の場合、根治を目的としているのか、目的としていないのか?

抗がん剤や放射線の場合、どの程度の効果と副作用が予想されるのか?

3大治療を上手に組み合わせることで治療効果が上がることが多いので外科医や化学療法医や放射線治療医の連携がとれているかも重要です。

かなりよく聞いて納得していないと、あとで後悔することになります。



7)セカンドオピニオンを受ける

いくら詳しい説明を受けても、迷う場合もあるでしょう。

セカンドオピニオンは、決して悪くありません。

必要だと思ったら、臆せずに担当医に申し出てください。

医者にしても、納得してから治療を受けて欲しいと願っています。

セカンドオピニオンをあからさまに嫌がる医者は、NGでしょう。

患者さんはセカンドオピニオンを受ける権利を持っています。


8)勤め先に報告をする

働き盛り世代の人ならば、休業を会社に報告しなければなりません。

治療期間や休業期間の目途についても、聞いておく必要があります。

診断書を書いてもらい、提出してください。

会社の同僚に知られたくないという場合もあるでしょう。

会社の衛生担当者は、医者と同様に守秘義務があります。

そこは割り切って、正直に連絡しておくべきでしょう。


9)お金の準備をする 

がん医療の大半は保険診療でカバーされているので、月額約9万円以上の医療費は後から申請すれば原則返ってきます。たがが知れています。

しかし先進医療や保険外診療や個室代などは、原則、自己負担になります。

仕事ができずに収入は途絶えるは、お金はかかるはで、壮年世代の人には病気より、お金のことで頭がいっぱいになってしまう人がおられます。

そんな人には、病院の相談室にいるMSWさんが、相談に乗ってくれます。


10)保険会社に連絡をする

がん保険に入っている人は、担当者に連絡を取りましょう。

イザという時のためのがん保険ですから、遠慮は要りません。

先立つものが沢山あれば、精神的に余裕を持つことができます。

不幸にして余命6ケ月と診断されたら、リビングニーズが使えるか聞いて下さい。

死亡保険金を生きているうちに先に受け取ることができる制度です。

私は、若いステージ?のがん患者には、必ずさりげなくこの話をしています。

記事を書いた人

長尾和宏 (ながお・かずひろ)

長尾クリニック・院長。東京医科大学・客員教授(高齢総合診療科)。1958年、香川県生まれ。1984年に東京医科大学卒業、大阪大学第二内科入局。阪神大震災をきっかけに、兵庫県尼崎市で長尾クリニックを開業、院長をしています。最初は商店街にある10坪程度の小さな診療所でした。現在は、私を含め計7人の医師が365日24時間態勢で外来診療と在宅医療に励んでいます。趣味はゴルフと音楽。

ちなみに体内でゆっくりと分解されて、長く脳にブドウ糖を送りつづけられる炭水化物は、

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