◆◆◆ 1816 ★ プーシキン美術館展-2 ◆◆◆
インターネットラジオFM北千住 ときどきゲリラ的に収録・生放送(あとはいつでも見れますよん)
2013.8.15. 次の部屋には、お待ちかねの印象派がズラリ。 ルノアールの看板娘(ポスターやチケットになっている少女)のオーラは、さすがというオーラ量。 輪郭線がぼやけている感じなので、リウマチがひどくなってからの作品だと思うが、まだ、切れはある時代。 となりに、もっと古い絵もあった。 ドガや、ゴーギャン、セザンヌ、ピカソなど、名だたる有名画家の絵が並び、 日本人のミーハー観賞者大満足という内容。 個人的には、展示作品がもう少し力が入っていてもヨカッタかなと思わないわけでもないが、横美としては頑張ったという結果ではある。 先日の、ラファエロ展の充実などと比較したらの話であり、展覧会というのは、美術館の格とか、キュレーターのコネとか、スポンサーの懐具合などの総合イベントということだからね。 LOVE展は、有名作家の作品は、アラーキーぐらいしか知らなかったけど、アタシ的には、現代系マッシグラという筋が気に入った。 来場者の顔色をうかがってばかりの展示では、どの展示も似たような品ぞろえになってしまうということである。 かといって、無名ばかりを集めた展示では集客できない。 日本人の偏った美術鑑賞眼というのは、もっと、新しい芸術への正しい理解へと導かなければならないと強く思う。 |
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その後、常設展へ。 常設展は、前回に続き、収蔵品などを寄贈してくれたコレクターのコレクション展などをメインに、横美のウォーホールのコレクションなどが展示されていた。(前の人とは別なコレクター数人の展覧会) コレクターのコレクションの寄贈を受けるというのにも、受け入れ審査があるというから驚きである。 どの美術館の倉庫も、寄贈された美術品で満杯で、もう、これ以上は受け付けられないというのが日本の美術館の実体らしい。 絵を描く人が多すぎるのか、集めすぎた人が多すぎるのか、そういうことはよくわからない。 コレクターとして思うことは、自分の集めた美術品が、自分の死後、ゴミのような扱いを受けるということが心配だということだろう。 美術品の価値が解らない人には、愛好者の変質的な作品への固執というのは理解できないからである。 その集めた品に、価値があるかどうかというのは、実は、そのひとの審美眼や、勤勉度、贋作と本物を見分ける目利き度などが関係してきて、一概に、価値があるとは言い切れない。 ガラクタばかりを買わされている、地方の 急にお金が入ってきたから、何か買おう的な動機の人に、良いものが手に入れられるはずがない。 日々美術商に日参し、失敗を繰り返しながら、偽をつかまされないような経験値を積んだ者だけが、真の美術品を手にいれられるという、恐ろしい世界でもある。 |
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キュレーターの真贋を見極める目はどうかと言えば、実のところ、人それぞれだと思う。 自腹でない分、リッチなコレクターよりも、ずっと、目利きじゃないというのがアタシの予想である。 美術館の学芸が、有名画家のニセ絵をつかまされたという聞いた話も、ひとつや二つではない。 ギャラリーフェイクという漫画でも、そういった内情の話満載で、あの漫画を読んだというだけで、アート業界のありがちな裏まで勉強できたというのが感想。 キュレーターがアート業界を牛耳っているというのは間違いで、アート業界の主役は、間違いなく、コレクターだと思う。(自腹で何億なのでね) そういう意味では、自腹の審美眼を並べてくれ、評価してくれる美術館というのは、コレクターにとって貴重な存在であり、今後も美術館と共存し、発展してゆくということも正しい道筋である。 |
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そうして、作家応援のため、当時の力作を発表していた作家さんの作品を一生懸命集めて応援してくれた軌跡というのを感じられる展示であった。 この作家さんたちは、今は、どうしているんだろうか。 作品が、コレクターに買われ、美術館に展示されているというだけでも、まだ幸せな方だよな。 などと思いながら、展示を拝見する。 いつも写真を展示している写真室は、ウォーホールのリトグラフが展示されていて、popな空間となっていた。 作品というので、これほど壁面や、空間の空気が変わってしまうというのにも驚かされる。 常設展示の中で、ウサギや、イノシシなどをモチーフにした小さい杯がいくつかあり、心が引き込まれた。 あんなカワイイ杯で、純米の冷えたのを、クイっと飲みたいなあ。 ニコニコとしながら、作品を拝見。 美術品の鑑賞をしていて、ニコニコしたりすることは稀である。 イサムノグチの大きな像のようなオブジェも見て横美を堪能。至近のさっちゃん邸へ。 |
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