◆◆◆ 123 ★ 後片付け ◆◆◆

2004.5.2

だいたい、10時過ぎにアトリエに到着する。

そんでもって、油絵の日は、いきなり描き始める。

(書き損じた書とか、コピー用紙の裏に描かれた落書きなどを新聞代わりに広げ、その上で、油絵は描かれることが多い。)

気がつくと、だいたい3時とか5時とかになっていて、コーヒーは、いつも冷たくなっている。

ご町内に、『五時になりました。オウチへ帰りましょう』というアナウンスが鳴ると、余った絵の具を全部カンバスに塗りつけたりしつつ、片付けモードに入る。

アタシの絵は厚塗りなので、薄く下書きしてある作品に、ボテボテと残りの絵の具を重ねていくという作業である。

結局6時ごろ、出した絵の具を使いきり、パレットは捨てられ、筆は洗れる。

筆だけは、毎日必ず洗うことにしている。

明日も描くのだから、そのままでいいという人も多いかもしれないが、明日描くかどうかの保障はない。

気が変わって、銅版画や水彩画になるかもしれないし、作りかけの帽子を作ろうと思い立つかもしれない。そうすると、そのまま放置された筆は、ガビガビに固まり、使えなくなってしまい、また新しいのを買わなくてはならなくなる。

今日洗うのが一番良い。

筆は、筆洗い用の液でよく洗い、そのあと乾燥する。

私は、色は何色も使わないのだが、筆は結構使うほうだと思う。

一回に15-20本位の筆を使い、絵が汚くならないように気を配る。

作業中に筆を洗ったりはしない。

新しい色を使う必要が出たら、新しい筆を出し使う。

そんでもって、一日終わったら、全部洗うというのを繰り返す。

この作業を怠けると、筆が劣化し、思うように色塗りができなくなって、ストレスが溜まってしまうのだ。

そうして洗われた筆は、バリから持ち帰られた、50円の壷に立てられて、また明日を待つ。

最近小さい作品を描くようになり、結構細い筆が活躍している。

自宅に保管してあった筆と、バリから持ち帰った筆の合計は、50本以上はあり、アタシは驚いた。

何に驚いたのかといえば、沢山持っていたにも関わらず、次々とモノを買う、アタシの消費癖にである。

そうして、今は、昔の財産に頼って生きているという感じ。

さすがに、高校のときに買った筆というのは痛んできていて、もうそろそろ、新しいのに取り替えたい。

実際のところ、『こういう線を作りたいのだが、筆が傷んでいて、思うように作れない』ことがあるということがわかってきたということだろう。

今まで、そういうことをあまり気にしたことは無かったのだが、作品の完成度に対する欲というのが、出てきたのだと思う。

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