◆◆◆ 105 ★ 版画作り - 5 ◆◆◆

2004.3.26

フランス製の銅版画インク。

こんなに小さいのに、5600円もしやがるぜ。

ボリやがって。

この色は、黒のように、濃淡がハッキリと出るし、しかも、色が黒よりもキレイ。

薄い部分は明るい紫から淡い紫となり、信じられない紫の作品に刷り上る。

簾を腐食した作品を印刷してみる。

げげっ。ディープエッジなので、インクが大量に必要になる。

破産寸前のアタシ。

しかも、この作品は、つまらないので売れる目処はない。

ま、いいか。一枚位、記念に持っておいてもな。

簾を銅版に貼り付けて、版画にした人は、きっとアタシくらいなもんだろうしなあ。

ミイラ銅版画(銅版に、イロイロな品を巻きつけて作るタイプの版画のこと)は、大量に刷り上る。

そんでもって、黄色い和紙に糊付けされている所。

ノリをつける下敷きには、旅行会社のパンフレット(無料)を利用。

現在は、ナポリを旅行中。

スペイン、モスクワ、フランス、スイスなど、世界の景色などを見ながら、糊付けは順調に進む。

旅行会社のパンフレットというのは、どれも似たようではあるが、どうせ行けないので、なるべく高級な旅行のパンフレットを頂戴してくることに決めている。

パンフレットの中とはいえ、世界の名所めぐりも悪くない。

2004.3.27

昨日の夕方、やっと額縁に入れてもらい、朝から版画展の会場、『東京都美術館』に搬入に行く。花見客で激混みというのは、想定外だった。

なにぶん、このようなところにきたのは初めてなので、一般の入り口から入ってしまい、ガードマンのオヤジに嫌な顔をされてしまう。どうやら、搬入用の入り口というのがあるらしい。

へぇー。

そんでもって、地下三階に行くと、そこは迷路のような場所で、イロイロな公募展の受付がされていた。

うわーっ。ここだけで場違いというのは明白だった。

そういえば、オジャラの銅版画のお友達で、240時間もかけた大作なのに、入選しなかったという話を思い出した。

こういうのに応募するというのは、よっぽどのことなんだろう。知らなかったぜ。アタシにはあまり向いていないというアドヴァイスは正しかった。

その後、版画小僧が、搬入を手伝ってくれる。

アタシの作品を箱から出して、チラリと中を覗いたみたいだった。

二人いた小僧のウチ、まだアタシの顔を見ていないほうは、近くに寄ってきて、アタシの顔を見て思わず『フフフッ』と笑って去っていった。

こっ、この笑いはぁぁぁ・・・・・。センセイも、確か、アタシが公募展に出してみようかとか話したら、『フフフっ』と笑ったんだったよなぁ。そういえば、『まぁ、いーんじゃないですかぁ、(ゼッタイムリっぽいけど、万が一ということもあるし)出してみたらどうですか?』などとコメントされたんだっけ。

版画オタク共通の『落選確実』の笑いに違いない。入選の日は遠い。(来年は出さないと思う。)

どっちにしたって、アタシにとっての人生最初の大作が完成したことには違いない。

こんなことでもないと、大きい作品など作ったりしない。金がかかるからである。

大きい作品を作ると力がつく。

こんなに一生懸命に、何かに取り組んだのは久しぶりだとも思う。

今回の公募の為に作った版画は、CD版が12枚、銅版画は9枚。

記録をつけたり、版を整理するのが大変だぜ。

こういう小品というのは、実は、大きい作品を作るときの習作に過ぎない。

銅版画というのは、線の版画なので、線を磨いた上で、特徴のある面も組み合わせることができると、作品に厚みが出て、多少は高く売れるのだ。

似てないわぁ。

額縁を入れていたダンボールは、そのまま花見会場に移動し、オットとビールを飲みながら、宴会になる。

ヤキソバやチキン照り焼きなどをつまみ、不忍のお池の桜などを眺め、またビールを飲む。

その後、西日暮里から2分、太平洋美術会研究所

なる場所で開催されているクロッキーに参加する。

入会金は5000円で、毎週土曜日に開催されているヌードデッサン会に1500円で参加できる。

家から近いのがいい。

激安なので、会場は激混みで、アタシの大きいスケッチは片身が狭かった。

この日はこの後、コロニ会でもデッサンがあり、アタシは、5時間もデッサンをしたため、翌日は筋肉痛に。

でも、月に一度程度では、絵が下手になってしまうのは明白。コロニ会は多少遠いのであるが、場所が広いし、若い女性が多い、楽しい場所なので、是非とも参加したいのだ。

同じデッサン会でも、こんなにもムードが違うというのには、ホントウに驚かされる。

北千住のマルイの上に出来た、足立区営の施設には、アトリエコーナーもあるらしく、ホントウは、ここでデッサン会があるといいなあと思っている。

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