◆◆◆ 079 ★ MIROになるための習作 ◆◆◆

2004.2.18

印刷屋のオヤジが、また、紙の余りが出るというので、頂きに行く。

前回は、銅版画の拭き取り用に、小さくカットしてもらったが、今回は、切らないで、そのままもらってくる。

黒インクでの抽象画が上手く描けなかったアタシは、この筋の練習をもっとしたいと考えたからである。

とりあえず、ミロの画集を見る。

いたずら書きのような線が、ただ重ねられているだけなのに、なんて自由なんだろう。

90センチ程の長さで、10センチ程の帯状の紙は、連続した線の練習にはピッタリだ。

最初は、ダーマトと呼ばれる、色鉛筆のような筆記具で、ミロのような、曲線や直線の練習をする。

最初の3枚で、かなり感じはつかめてきた。(早)

この、曲線と直線の組み合わせを、もっと極めてゆく。

実は、ダーマトというのは、面の部分を塗るのに時間がかかり、だんだんと、イライラしてくる。

そんでもって、墨にするか、筆ペンにするか迷ったが、乾燥時間のことを考えて、筆ペンで練習することにする。

ミロと同じように自由な線であり、かつ、アタシの線でなければならない。

全く同じ画材で描かれていて、作品が並んでいたとしても、ミロとアタシの作品が、間違われないというのが到達点である。(先はかなり遠そう)

ミロの画集をチラリと見る。

いたずら書きのような線であっても、彼は、失敗するということがなかったのだと書いてある。それは、膨大な量の作品を作ることから生まれてきた、作家なりの安定感なのだそうだ。へぇー。

あんな絵でも、精進の結果なんだねー。(オジャラよ、巨匠の絵を、あんな絵というなよ。たははは。オジャラは、ミロ好きだった。)

いたずら書きであっても、極めれば、作品になるということのようだった。

どっちにしたって、アタシは、ミロの線・自分の絵・ミロの線・自分の絵というふうに、交互にいたずら書きを繰り返す。

目の前にあるもの、頭に浮かんだもの、画集を見てひらめいたもの、ミロのいたずら書き。

今日は50枚の帯が完成する。

いきなり油絵の抽象画に進むのは、いかにも時期が早すぎたと思う。

もらった紙は5000枚以上あるし、もう少し、この練習を繰り返そうと思う。

この練習を繰り返したあとであれば、油絵の線も、ぐっと変化してくるに違いないからである。

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